[上海 24日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場はドルに対して小幅下落。この日の基準値(中間値)がやや元安水準で設定されたことなどが背景。
ユーロ圏の経済・政治リスクを巡る懸念を受けてドルは対ユーロで上昇。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が若干ハト派的な内容となったことやトランプ米大統領が輸入自動車への新たな関税導入の可能性に言及したことを受けてドルは値下がり。割安なドルを求める企業の需要が広がった。
中国人民銀行(中央銀行)はこの日の基準値を1ドル=6.3816元に設定した。前日の基準値(6.3773元)と比べると43ポイント(0.07%)の元安。
国内スポット市場の元は6.3880元で始まった。中盤のレートは6.3909元で、前日終値に比べて26ポイントの元安、基準値比では0.15%の元安。
スコシアバンク(シンガポール)の外為ストラテジスト、Gao Qi氏は24日のノートで、元が1ドル=6.25─6.40元で推移する可能性があるとした。
招商証券のアナリストは、ドル指数が「97まで上昇を続ける可能性があり、短期的に元に対する下落圧力となる」との見方を示した。
中盤時点のドル指数は93.865。
市場関係者は、米中貿易問題が人民元の取引に与える影響は現時点では限定的だとした上で、引き続き状況を注視していると述べた。
オフショアの人民元は6.3847元で推移しており、国内スポット市場の水準に比べて0.10%の元高となっている。
人民元の1年物ノンデリバラブル・フォワード(NDF)は6.4875元と、基準値比で1.63%の元安水準で取引されている。
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