[上海 22日 ロイター] - 上海外国為替市場で人民元は下落している。季節的な企業のドル需要に加え、資本流出につながる可能性のある当局の計画が人民元を圧迫している。
中国国家外為管理局は19日、対外投資の一段の拡大を年内に容認する方針を示した。個人に対し1人当たり年間5万ドルを上限に海外証券・保険商品への投資を認める案について実行可能性調査を実施する。
具体的な実施時期は不明だが、市場関係者やアナリストはこの計画について、当局が人民元相場の上昇や国内の一部市場のバブルを一段と警戒しているいることの表れだと指摘している。
スポット元は1ドル=6.4585元で始まり、中盤時点で前日比27ポイント安の6.4625元。
一方、取引開始前に発表された元の対ドル基準値(中間値)は6.4563元と、前日比61ポイントの元高水準だった。
市場関係者によると、旧正月休暇が明け、製造業などの活動が再開する中、企業のドル需要が高まっている。
ある市場関係者は、人民元を圧迫する可能性のある世界的な景気回復を見込むリフレトレードに市場は警戒感を強めていると指摘した。
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