[上海 7日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は軟調。企業のドル需要が高まる中、1ドル=6.4元の節目からやや元安水準となっている。
中国人民銀行(中央銀行)は取引開始前に人民元の対ドル基準値(中間値)を1ドル=6.3963元に設定。前営業日(6.4072元)よりも109ポイント(0.17%)元高水準となった。
スポットの人民元は6.3969元で始まり、すぐに心理的節目となる6.4元を超えて下落。中盤時点では前営業日終値比58ポイント安の6.4008元。
市場関係者によると、中国政策当局者が人民元の一方的な動きを見込まないよう投資家に繰り返し警告したことを受け、人民元の見通しは割れている。
OCBC銀行(シンガポール)の大中華圏調査担当責任者、トミー・シエ氏は「中国による先週の外貨預金準備率引き上げは、たとえ人民銀が直接介入から離脱したとしても、人民元の一方的な動きに対する期待を抑制する手段が人民銀には十分あるとのシグナルになった」と指摘した。
トレーダーらによると、この日の午前は法人顧客からのドル需要が強まり、人民元を下押しした。海外に上場する中国企業は通常、5─8月に中間配当を支払う。スタンダード・チャータードによると、今年の配当支払い総額は840億ドルに達する見込み。
5月の中国貿易統計は材料視されなかった。
中盤時点で、ドル指数は90.153と、前営業日終値の90.142から上昇。オフショア人民元は1ドル=6.3975元。
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