[上海 5日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は、薄商いの中でドルに対して小幅に上昇した。
中国人民銀行(中央銀行)は、この日の人民元の対ドル基準値(中間値)を1ドル=6.6113元と、7日連続で前日基準値から元安に設定。前日から8ポイントの元安で、11月22日以来の元安水準。
スポット市場の人民元は6.6150元で始まった後、中盤時点では6.6116元で推移。これは前日終値に比べ50ポイントの元高。
中国外貨取引センター(CFETS)は4日、マーケットメーカー間の米ドル/人民元取引で新たな注文マッチングシステムを導入。同日は71億9700万ドルが成立したという。
SHKFリサーチは新システム導入について「金融市場の自由化や自由変動通貨」に向けた中国の段階的取り組みの一環だとし、元相場の方向性は変わらないと述べた。
トレーダーは、新システム導入が元取引のボラティリティーを引き下げると話している。
一方、上海拠点のあるトレーダーは、ドルが税制改革法案の上院可決後に勢いを維持できていない中で、市場はなお元の方向性を見定めているとの見方を示した。
オフショア市場の人民元はオンショアの水準に比べて0.01%元安の6.6123元。オフショアの1年物ノンデリバラブル・フォワード(NDF)は6.771元と、基準値に比べ2.36%の元安で推移している。