[上海 30日 ロイター] - 上海外国為替市場で人民元は、流動性低下を背景に小幅上昇している。ただ米ドルの回復を受け、月間では2019年8月以降で最大の下げとなる見込みだ。
取引開始前に発表された元の対ドル基準値(中間値)は6.4601元で前日の基準値より34ポイント元安水準。
スポット元は1ドル=6.4625元で始まり、中盤時点で前日比69ポイント高の6.4571元。この水準で夜間取引を終了すれば月間で1.33%の下落と2019年8月以降、最大の下落率となる。4月と5月は上昇していた。
トレーダーによると、午前中に短期の資金調達金利が上昇し、オンショアとオフショアの元の流動性逼迫の兆しがみられた。 元の香港銀行間取引金利(HIBOR)は翌日物が2017年6月1日以来の高水準となる9.741%を付け、中国短期金融市場の翌日物レポ金利は4%と2月1日以来の高水準を付けた。
また中国共産党創建100年の記念日を7月1日に控え、北京で主要国有銀行が一部臨時休業している影響で取引は薄く、その分振れが大きくなっているという。
ある国内銀行のトレーダーは、党記念日と米雇用統計を控え、投資家は積極的な取引を控えていると述べた。
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