September 10, 2018 / 1:15 AM / 9 days ago

再送-為替こうみる:新興国市場の真の安定にはFRBのハト派化が必要=SMBC日興 野地氏

(検索コードを修正しました)

[東京 10日 ロイター] -

<SMBC日興証券 チーフ為替・外為ストラテジスト 野地慎氏>

8月の米雇用統計は良好な内容だった。インフレリスクが俎上に載るかどうかは9月以降の賃金の伸び次第で、少なくとも当面1、2回程度の米連邦準備理事会(FRB)の利上げにおいて支援材料になると考えられる。

何より、来年には減税効果が剥落する米国で、労働所得の伸びは「財政の崖」の効果が小さくなることを意味する。米雇用統計発表後に、市場で観測された米国債の利回り上昇とドル買いの動きは自然なものと言えそうだ。

ただ、こうした市場の動きが新興国市場に波及し、その影響が返ってくるため米国経済そのものにとって好ましいとは必ずしも言えない。

足元では強烈な新興国通貨安が一服している。しかし7日のドル高局面では、経常収支赤字国の豪ドルとニュージーランドドルが対ドルで2016年2月以来の安値を記録している。

ドル高と米金利上昇が今後もコモディティー価格を押し下げるリスクがあるなか、資源国、経常赤字国を中心に通貨安が進んでいく可能性が、米雇用統計後により高まったとも言えるだろう。

結局のところ、パウエルFRB議長がジャクソンホールで「ハイ・プレッシャー・エコノミー」を志向するような講演を行った後の8月最終週が、リスクオン化の最後のチャンスだったようにも思われる。

皮肉にも好調な米国経済統計がFRBの利上げ持続への思惑を強め、ドル高から新興国通貨安、新興国市場の混乱が導かれ、その影響が米国へ伝播し、FRBがハト派化するという経路によってのみ、真の「新興国市場の安定」がもたらされる形となりそうだ。

ドル/円は、ドル高圧力のなか110―111円の円安水準を維持し、その後のリスクオフ局面で、一気に円高となるようなシナリオの蓋然性が一層高まったとみている。

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