January 24, 2018 / 3:45 AM / 6 months ago

再送-為替こうみる:米長期金利上昇はドル高のシグナルにあらず=三井住友銀 宇野氏

(記事検索コードを追加しました。)

[東京 24日 ロイター] -

<三井住友銀行 チーフストラテジスト 宇野大介氏>

週初の金融市場では、米10年国債利回りが2.67%台と3年半ぶりの高水準となる一方で、ドル指数は3年ぶりの低水準まで落ち込み、「米金利上昇・ドル高」という一般的な組み合わせからの乖離が目立つ。

ドルはきょう心理的節目の110円を割り込んだが、目先は、昨年の安値107.32円が下値目途となるだろう。

米長期金利上昇の背景には、米税制改革とインフラ投資への期待感もあろうが、4年3カ月ぶりの米政府機関閉鎖や、つなぎ予算による不安定な綱渡りを嫌気した「悪い金利上昇」が起きているとみれば、ドル安の流れと整合性が保たれる。

悪い金利上昇を示唆するもう一つ背景として、米国債市場の需給悪化が大きいとみている。

米国と米国債の大手投資家である中国の間では、軍事、経済摩擦がエスカレートしつつある。米国は、昨年12月の米国家安全保障戦略で、ライバル国と位置付けた中国に対して、巨額貿易赤字を減らすための制裁措置を月内に判断する見通しだ。

  水面下で、米中のつばぜり合いが予想されるなか、中国が米国債購入ペースを落とすとの観測報道が伝わったが、中国当局は、分散投資の一環として米国債売りは目新しいことではないと、明確な否定を避けている。

  加えて、12月のFOMCでは、10月に示されたFRBの資産縮小方針に沿って、早くも今月から米国債の償還規模をこれまでの60億ドルから120億ドルに倍増した。大口の買い手の中国とFRBが売りに回れば、米国債の需給環境は悪化する。

為替相場との関連では、今年のドル相場の鍵を握るのは、米国発の通商摩擦や制裁行動だと考えている。米国の中間選挙の年にしばしば観察されるドル安指向に、相場が収れんしていくとみている。

他方、米長期金利の上下動は、FRBの利上げが既に4年目に入ろうとするなか、あくまで副次的要因であり、為替の金利感応度も弱まっている。ただし、米国の貿易絡みの制裁行動が、ドル安のみならず、中国など大手投資家の対米投資行動に変化をもたらし、マクロ経済環境とは無関係な金利上昇が生じる余地はあるだろう。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below