May 25, 2018 / 8:13 AM / a month ago

大手生保、国内低金利で外貨建て資産の増加続く

[東京 25日 ロイター] - 大手生命保険会社3社が25日発表した2018年3月期決算では、外国債券などの外貨建て資産が引き続き大きく増加したことが明らかになった。国内の長引く低金利が理由だが、運用資産全体に占める割合が増えることで、今後、為替相場が収益に与える影響が大きくなる可能性もある。

大手4社のうち、今月中旬に決算発表をした第一生命ホールディングスを除く日本生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険が前年度の実績と19年3月期の見通しを公表した。

明治安田は、生保会社の利益指標である基礎利益が、グループ、単体ベースともに過去最高となった。資産運用で、好調な企業業績を受けた増配に加え、外国公社債への投資を増やしたことが利息・配当収入の増加に寄与した。

同社の2018年3月末の外貨建て資産は約8兆5200億円と前の年度末から6%増加した。今年度の見通しについては「少なくとも昨年並みの利益は運用では確保できる」(荒谷雅夫専務執行役)としている。

3社のうち、前年度に外貨建て資産を最も増やしたのは住友生命だ。同社の外貨建て資産は18年3月末で約9兆2500億円と前の年度から26%近く増え、一般勘定資産全体に占める割合も3割を超えた。

生命保険会社は為替変動リスクを回避するため、外貨建て資産に投資する場合は為替ヘッジをつけることが多いが、米利上げを受けてドルのヘッジコストが上昇し、米国債の相対的な魅力が下がってきている。

そのため、各社はユーロ圏の国債など為替ヘッジコストを考慮しても利回りを確保できる通貨建ての資産にシフトしている。

住友生命の外貨建て資産の通貨別構成では、米ドルが18年3月末で62.4%と前の年度末から1ポイント程度低下したのに対し、ユーロは20.2%と、4.5ポイント上昇した。「ヘッジコスト対応で見ると米債に魅力がない。現状のマーケットの状況が続く限り、今期もユーロ(の伸び)の方が大きくなる」(古河久人執行役常務)という。

日銀の大規模緩和を受けた国債利回りの大幅な低下で、生保各社は外債などの外貨建て資産へ運用の軸足をシフトしている。海外の政府債に加え、相対的にリスクは高いが利回りも高い海外の社債への投資も拡大している。

 為替ヘッジがカバーするのは元本のみ。「利息配当収入は、為替相場に応じて増減する。多少は動くが円金利に対して妙味がある」(日生の秋山直紀財務企画部部長)という。

ただ、日生、明治安田、住生の3社の外貨建て資産の合計は18年3月末で約36兆円と、「黒田バズーカ」直前の2013年3月末と比べほぼ倍増している。今後、さらに外貨建て資産が増えれば、為替リスクが大きくなる可能性がある。 (浦中 大我)

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