[東京 18日 ロイター] -
<岡三オンライン証券 シニアストラテジスト 伊藤嘉洋氏>
クリスマス休暇前にもかかわらず海外機関投資家の買いが流入しているとみられるほか、個人投資家の意欲が旺盛で、これまで売っていた向きの買い戻しも活発化するなど需給関係は良好だ。需給面からみると、上値余地は大きいと言える。
にもかかわらず、相場全体は伸び悩んでいるが、円高に振れた為替相場や国内での新型コロナウイルス感染者拡大など環境面が要因ではないだろう。これらが本当に心配されているなら、既に株価は崩れているはず。個別銘柄の動向をみると、伸び悩みが目立つのは今年後半の相場をリードしてきたグロース株で、新規買いが入る一方で断続的に出て来る、年内でクローズする機関投資家の換金売りが株価を抑える要因として大きい。
その間、買いのエネルギーが蓄積された状態であり、こうした売りが切れて、上ぶたが取れた状態になった場合、もみあい放れから上値追いに弾みを加える可能性もある。今は年末年初高を期待しながら、そのタイミングを待つ場面と言えそうだ。
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