[16日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 反発して取引を終えた。イング ランド銀行(英中央銀行)が投資家の予想に反し、新型コロナウイルスのパンデミック( 世界的大流行)後としては主要中央銀行で初めての利上げに踏み切ったことから銀行株が 買われ、相場を押し上げた。 英中銀は、インフレ率が来年4月に目標水準の3倍の6%に達する可能性が高いとの 見方を示し、政策金利を0.1%から0.25%へ引き上げた。 これを受けてFTSE350種銀行株指数は3.66%上昇。英銀大 手のバークレイズ、HSBC、スタンダード・チャータード(スタンチ ャート)、ロイズが3.2─4.6%上げた。 欧州中央銀行(ECB)は刺激策をさらに削減し、米連邦準備理事会(FRB)は1 5日に米国債などを購入する量的金融緩和策の縮小ペース加速を決めた。これらの動きは 、パンデミックで打撃を受けた経済を支えるための大規模な刺激策が徐々に終了に向かっ ていることを示している。 中型株で構成するFTSE250種指数は0.95%高。ピザ配達会社のド ミノ・ピザ・グループが22.1%と急上昇し、中期の売上高見通しを引き上げ たことや、利益分配の商取引条件を巡ってフランチャイズ店と合意に達したことを発表し たの好感された。 一方、オンライン衣料販売大手ブーフーは23.1%の急落。返品の増加、 配達の混乱、パンデミックに関連したコスト上昇を背景に2021─22年の決算の業績 見通しが当初の予想を下回ると警告したことが嫌気された。 ロンドン株式市場: <欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)が景気刺激策を 段階的に縮小しながらも、経済を引き続き支えると表明したことが好感された。STOX X欧州600種指数は1週間ぶりの高値を付け、銀行株や資源株の上昇がけん引 した。 ユーロ圏の主要銘柄に絞ったユーロSTOXX指数は0.87%上昇した 。 ECBは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて導入した1兆 8500億ユーロのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を来年3月までに終了 すると発表。ただ、持続的な経済成長を目指す中で、景気刺激策をわずかに縮小するのに とどめた。 12月のユーロ圏の企業の成長幅は予想よりも減速しており、新型コロナウイルスの オミクロン変異株による感染拡大を抑制するための規制再導入が業績回復を抑えているこ とを示している。 ECBは来年第2・四半期に、資産購入プログラム(APP)による債券購入額を月 400億ユーロに倍増し、第3・四半期は月300億ユーロとする予定。 ラボバンクのアナリストらは「PEPP終了後の移行段階はやや早いものの、購入が オープンエンドであることは、ECBが依然として他の中央銀行よりもはるかにハト派な ことを示していると見るべきだ」とし、「新たなインフレ見通しは大幅に高くなっている が、中期予測は1.8%と、急激な政策の引き締めが必要な水準にはまだ達していない」 とのコメントを出した。 ECBの決定は、イングランド銀行(英中央銀行)が政策金利を0.1%から0.2 5%へ引き上げた直後に行われた。パンデミック後、主要中銀が利上げに踏み切るのは初 めて。 米連邦準備理事会(FRB)は15日、パンデミック対策として債券を大量購入する 量的緩和策を来年3月に終了し、22年に最大3回の利上げを行うと発表した。ただ、明 るい経済見通しを示した。 原油や金属価格の上昇が材料視され、石油・ガス株指数は2.81%、資源 株指数は2.74%それぞれ上昇した。 欧州航空機大手のエアバス は2.4%上昇。オーストラリアのカンタス航 空が国内路線用機材の優先サプライヤーとしてエアバスを選び、航空大手エールフランス KLM が通路が1本のナローボディジェット機を数十機購入する契約を結んだ ことが材料視された。 欧州株式市場: <ユーロ圏債券> 国債利回りが上昇。イングランド銀行(英中央銀行)が新型コロ ナウイルス感染拡大以降、主要中銀としては初の利上げに踏み切ったことに反応した。し かし、欧州中央銀行(ECB)が来年も資産買い入れを継続する方針を示したことで、債 券売りは限定的となった。 英中銀は16日、政策金利を0.1%から0.25%に引き上げ、インフレ率が来年 4月に目標の3倍の水準となる6%に達する公算が大きいという見通しを示した。[nL4N2 T13LC] ECBは理事会で、1兆8500億ユーロのパンデミック緊急購入プログラム(PE PP)を第1・四半期に減額し、3月で終了すると決定。同時に、従来の資産購入プログ ラム(APP)については、来年第2・四半期に月間400億ユーロに倍増させるほか、 第3・四半期は300億ユーロとする見通し。10月以降は200億ユーロで必要な限り 続けるとした。 ラガルドECB総裁の会見中、ドイツ10年債利回りは5ベーシスポイ ント(bp)上昇し、マイナス0.309%を付けた。その後上げ幅を縮小し、終盤は2 bp上昇のマイナス0.34%と、ECB理事会の水準に戻した。 イタリア10年債利回りも一時10bp上昇し1.02%を付けたが、 終盤は0.98%近辺で推移した。 一方、ギリシャ10年債利回りは最大3bp低下した。ECBが、PE PP下で購入した債券の償還金がストレス下にある市場を支援するために柔軟に使用され るとし、PEPPの再投資ではギリシャ債を償還分以上に購入する可能性があるという認 識を示したことが材料視された。 ユーロ圏金融・債券市場: <為替> 欧州終盤 アジア市場 コード 終盤 ユーロ/ドル 1.1308 1.1305 ドル/円 113.67 114.10 ユーロ/円 128.57 129.01 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード STOXX欧州600種 476.56 +5.80 +1.23 470.76 FTSEユーロファース 1850.35 +23.55 +1.29 1826.80 ト300種 ユーロSTOXX50種 4201.87 +42.19 +1.01 4159.68 FTSE100種 7260.61 +89.86 +1.25 7170.75 クセトラDAX 15636.40 +160.05 +1.03 15476.35 CAC40種 7005.07 +77.44 +1.12 6927.63 <金現物> 午後 コード 値決め 1768.65 <GOLD/EU1 > <金利・債券> 米東部時間13時45分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 100.56 0.00 100.56 独連邦債2年物 112.15 +0.02 112.13 独連邦債5年物 134.04 -0.03 134.07 独連邦債10年物 174.05 -0.27 174.32 独連邦債30年物 214.76 -1.38 216.14 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 -0.688 -0.011 -0.674 独連邦債5年物 -0.588 +0.004 -0.585 独連邦債10年物 -0.354 +0.015 -0.363 独連邦債30年物 -0.009 +0.038 -0.045
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