[20日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 反発して取引を終えた。銀行株 が買われたのが相場をけん引した。 FTSE350種銀行株指数は2.20%高。生活必需品のブリティ ッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)、英日用品のユニリーバ、レキ ット・ベンキーザーが1.1─2.9%上昇した。 ただ、鉱業株指数、石油・ガス株指数がそれぞれ3. 56%、0.65%下げたため相場の上げ幅は限られた。 資源大手のリオ・ティントは4.8%安。2022年第1・四半期の出荷量 が予想を下回り、高インフレ、中国での新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封 鎖)、ロシアとウクライナの戦争長期化によるリスクを警告したことが嫌気された。 AJベルの投資ディレクター、ラス・モールド氏は「市場はいくらか持ちこたえてい るしているようだ。ウクライナ紛争の衝撃は吸収され、材料視されていないように見える 。また、生活費高騰の危機や中国での新型コロナウイルスを巡る新たな混乱にも冷静に反 応している」と述べた。 中型株で構成するFTSE250種指数は0.58%高。下げる場面もあっ たが、工業株が上昇したことでプラス圏で引けた。 個別銘柄では、ウェルスマネジメントのキルターが2.9%安。四半期の運 用・管理資産残高の減少を発表したことが嫌気された。 ロンドン株式市場: <欧州株式市場> 反発して取引を終えた。 オランダの半導体製造装置メーカーA SMLホールディングやフランス乳製品大手ダノンなど企業の好決算が材料視された。一 方、ウクライナ戦争への懸念や成長鈍化、国債利回り上昇などへの懸念が相場の上げ幅を 抑えた。 株価の圧迫要因となっていた国債利回りは20日に低下したものの、中央銀行の金融 引き締めを進める見通しなのを背景に引き続き高い水準にある。 STOXX欧州600種テクノロジー株指数は2.43%上昇。ASMLホ ールディングが5.3%上がったのがけん引し、2022年第1・四半期の売 上高が好調だったのが好感された。 ダノンは5.8%、オランダのビール大手ハイネケンが5.2% それぞれ上昇。ともに四半期売上高が伸び、22年通期の予測を維持したことが材料視さ れた。 ゼネラリ・インベストメンツの株式ストラテジスト、ミケーレ・モルガンティ氏は「 戦争激化や制裁の長引くリスクに中央銀行の(引き締め)強化や景気減速の兆候の高まり が加わり、短期的には逆風が優勢になりそうだ」との見方を示した。 今年に入ってからはSTOXX欧州600種指数が5.68%下落。テクノ ロジー株指数が20.63%下落している一方、物価上昇を背景に商品関連の資 源株指数は20.89%、石油・ガス株指数は20.53%それぞれ上昇 している。 欧州企業の3月末までの3カ月間の利益は25%増と、増加率は21年の60─15 0%と比べてはるかに低いペースとなる見通し。インフレ率が過去最高水準に上昇する中 、22年の残る期間の見通しが投資家の大きな懸念となっている。 20日に発表された3月のドイツの生産者物価指数は前年同月より30.9%上昇し た。ウクライナ戦争の影響が出た。 欧州株式市場: <ユーロ圏債券> ドイツ債利回りが低下した。ただ欧州中央銀行(ECB)による 金融政策引き締め期待を背景になお数年ぶりの高水準近辺を維持した。 ドイツ10年債利回りは5.4ベーシスポイント(bp)低下の0.8 61%。前日には0.961%と2015年7月以来の高水準を付けていた。 UBSのストラテジスト、ロハン・カンナ氏は「短期金融市場が示す将来の利上げ期 待に沿ってユーロ圏の政策金利が最終的に1.5%になるとの見方を引き続き織り込んで いる。一方で、資産買い入れがすぐに終了しないことも認識されている」と指摘。ただ「 22日発表のPMIで経済活動の急激な鈍化が示された場合、ECBは金融政策の引き締 めを遅らせる可能性があるため、ドイツ債利回りはおそらく低下するだろう」と述べた。 5年後から5年間のユーロ圏の期待インフレ率を反映するブレークイーブン・インフ レ率(フォワードBEI)は前日、2.43%を上回り、12年以来の高 水準を付けた。 ドイツ連邦統計庁が20日発表した3月の生産者物価指数(PPI)は前年比30. 9%上昇と、1949年の統計開始以来、最大の上昇を記録した。 INGのアナリストはリサーチノートで「欧州市場はECBが米連邦準備理事会(F RB)と同様に積極的かつタカ派的な姿勢に戻らざるを得ないと想定しており、ユーロ圏 の国債利回りは米債利回りの動きに実質的に追随する」と述べた。 ドイツの10年物インフレ連動債利回りは6.2bp低下のマイナス1 .862%。前日にはマイナス1.766%と22年3月以来の高水準を付けていた。 名目利回りとインフレ連動債利回りの差であるブレークイーブン・インフレ率は約2 .7%と10年以来の高水準となった。 ドイツ2・10年債の利回り格差は80bpと、18年12月以来の高 水準近辺。 独仏10年債の利回り格差は47bp近辺で安定的に推移した。 イタリア10年債利回りは6bp低下の2.496%。ドイツ10年債 との利回り格差は163bpとなった。 ユーロ圏金融・債券市場: <為替> 欧州終盤 アジア市場 コード 終盤 ユーロ/ドル 1.0853 1.0809 ドル/円 127.76 128.65 ユーロ/円 138.67 139.06 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード STOXX欧州600種 460.10 +3.82 +0.84 456.28 FTSEユーロファース 1800.47 +15.42 +0.86 1785.05 ト300種 ユーロSTOXX50種 3896.81 +66.05 +1.72 3830.76 FTSE100種 7629.22 +27.94 +0.37 7601.28 クセトラDAX 14362.03 +208.57 +1.47 14153.46 CAC40種 6624.91 +90.12 +1.38 6534.79 <金現物> 午後 コード 値決め 1964 <GOLD/EU1 > <金利・債券> 米東部時間13時32分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 100.42 0.00 100.42 独連邦債2年物 110.56 +0.02 110.54 独連邦債5年物 127.67 +0.22 127.45 独連邦債10年物 154.61 +0.91 153.70 独連邦債30年物 173.82 +3.24 170.58 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 0.054 -0.014 0.064 独連邦債5年物 0.578 -0.044 0.630 独連邦債10年物 0.852 -0.068 0.928 独連邦債30年物 1.000 -0.103 1.103
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