[8日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸して取引を 終えた。景気の早期回復期待が相場を押し上げた。配当再開を発表した英住宅建設 最大手バラット・デベロップメンツの値上がりが目立った。 バラットは4.5%高。先売り件数が増えたことも買い材料だった。 FTSE100種は週間ベースで6.39%上昇した。 マーケッツ・ドット・コムのアナリスト、ニール・ウィルソン氏は、米国で追加刺激 策が導入されれば、融資が増えて債券利回りが上昇する可能性があるとし、株価に良い兆 しだとし、「英経済の先行きや米刺激策について総じて良い見方が出ている」と話した。 英医療当局は米バイオ医薬大手モデルナの新型コロナウイルスワクチンを承 認した。春の接種開始を目指し追加で1000万回分のワクチン購入に合意した。 英国の8日の新規死者数は1325人と、新型コロナのパンデミック(世界的大流行 )が始まって以来の最多を更新。英国は感染力の高い新型コロナ変異種の拡大を抑制する ことに苦戦している。ロンドンは病院が対応できない恐れがあるとして「重大インシデン ト」を宣言した。 小売マークス・アンド・スペンサー(M&S)は2.4%下落した。最高経 営責任者が、最新の全国的なロックダウン(都市封鎖)の影響で、衣料と家庭用品部門の 売り上げが今四半期にさらに悪化する可能性が高いと述べたことが嫌気された。 ロンドン株式市場: <欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。市場予想を上回る経済指標や半導体メー カーの好決算を材料にドイツ株は過去最高値を付けた。 STOXX欧州600種は週間ベースで3.04%上昇し、昨年11月以来 の大幅な伸びとなった。米上院選で民主党が多数派を奪還したことで米国が大規模な財政 刺激策を導入するとの期待が高まり、相場を押し上げた。経済動向に左右されやすいST OXX欧州600種資源株指数は週間ベースで11.89%上昇し、16年4月 以来の大幅な伸びとなった。 ドイツのクセトラDAX指数はこの日、0.58%上昇し、他市場をしのぐ 伸びとなった。11月の鉱工業生産指数と輸出がともに市場予想を超える伸びとなったこ とが材料視された。 ETXキャピタルのアナリスト、マイケル・ベイカー氏は「ドイツは欧州のけん引力 だ。良い指標が出れば、特に不透明感が漂う時期においては、株価の押し上げ要因となる 」と述べた。 テクノロジー株指数は2.67%上昇し、部門別で最も大幅に伸びた。半導 体メーカーのAMSとASMインターナショナル、インフィニオン・テ クノロジーズが1.2─7.1%上昇した。米同業のマイクロン・テクノロジ ーと韓国のサムスン電子が好決算を発表したことが買い材料だった。 フランス・イタリア系の半導体メーカー、STマイクロエレクトロニクスは 1.9%高だった。第4・四半期の売り上げ予想が前回の予想範囲を超えたことが好感さ れた。 食品サービスと施設管理のソデクソは10.5%高。21年上半期の利幅 見通しを引き上げたことが好感された。同業のコンパスは4.2%の連れ高とな った。 一方、スイスの金融大手クレディ・スイスは3.6%下落。米国で長期間続 く係争に関する引当金が増えたことから第4・四半期は赤字となるとの見通しを示したこ とが嫌気された。 欧州株式市場: <ユーロ圏債券> 域内債券利回りが低下した。欧州中央銀行(ECB)による支援 への期待や域内経済回復に関する懸念が米債利回りの上昇による影響を上回った。 米債利回りは今週1%を回復し、その後も上昇が続いている。民主党が上下両院で多 数派を確保したことを受け、景気刺激策が承認され経済活動が上向き債券発行が増加する との見方が広がっている。 独10年債利回りは1ベーシスポイント(bp)低下のマイナス0.5 24%。 コメルツバンクのアナリストはリサーチノートで「欧州債は米債のベアスティープ化 の影響を受けていないが、米独30年債の利回り差は200bp以上に拡大し、相対的な 強さを強調している」と述べた。 イタリア10年債利回りは4bp低下。一時0.485%と昨年12月 中旬以来の低水準を付けた。独伊10年債利回り差は約100bpと20 16年以来の狭さとなった。 イタリアではコンテ首相と中道派の小政党「イタリア・ビバ」のレンツィ党首との衝 突が続いており、政局不安が浮き彫りになっているが、投資家は重視していない。 ウニクレディトのアナリストは「ECBが力強い支援を継続するため、今後数カ月間 で名目利回りが足元の水準から大幅に上昇するとは見込んでいない」と指摘。「ただ、今 後は市場心理の改善が域内利回り、特に実質利回りを緩やかに押し上げる可能性が高い」 とした。 この日発表された2020年12月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比14 万人減少し、8カ月ぶりに悪化に転じたが、米10年債利回りは3bp上昇し、1.10 17%となった。 アナリストによると、賃金の伸びが予想を大きく上回ったことで雇用者数減少の影響 が緩和された。 ユーロ圏金融・債券市場: <為替> 欧州終 アジア市場 コード 盤 終盤 ユーロ/ドル 1.2250 1.2238 ドル/円 103.89 103.97 ユーロ/円 127.27 127.24 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード STOXX欧州600種 411.17 +2.68 +0.66 408.49 FTSEユーロファース 1585.36 +10.19 +0.65 1575.17 ト300種 ユーロSTOXX50種 3645.05 +22.63 +0.62 3622.42 FTSE100種 6873.26 +16.30 +0.24 6856.96 クセトラDAX 14049.5 +81.29 +0.58 13968.24 3 CAC40種 5706.88 +37.03 +0.65 5669.85 <金現物> 午後 コード 値決め 1920.1 <GOLD/EU1 > <金利・債券> 米東部時間13時43分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 100.55 0.00 100.55 独連邦債2年物 112.28 +0.01 112.27 独連邦債5年物 135.13 +0.01 135.12 独連邦債10年物 177.30 +0.05 177.25 独連邦債30年物 223.56 +0.36 223.20 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 -0.705 -0.001 -0.700 独連邦債5年物 -0.735 -0.002 -0.728 独連邦債10年物 -0.525 -0.005 -0.546 独連邦債30年物 -0.125 -0.007 -0.118
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