[1日 ロイター] - 欧州株式市場は反発して取引を終えた。商 品関連銘柄や銀行株が上昇したのが相場を押し上げた。 ただ、投資家は経済成長やインフレについて懸念しており、欧州で はロシア産天然ガスの輸入が途絶えることへの警戒感が続いている。 ロシアは、ガス代金を1日以降にルーブルで支払わない限り、欧州 への供給を停止するとけん制していたが、今のところ供給停止は回避さ れている。ロシア政府は、4月後半に期限を迎える新たな支払いがある まで供給を停止しないとしている。 STOXX欧州600種指数は2日ぶりに上昇し、銀行株 指数が1.19%上げたのがけん引した。スペインの銀行サン タンデールが2.6%高となり、2022年の利益目標を上方 修正したのが好感された。 OANDAのシニア市場アナリスト、クレイグ・アーラム氏は「株 価はここ数週間、一定範囲内で推移した。ロシアのプーチン大統領が( ガス代金の)ルーブルでの支払いというけん制を理論上のみで実行した ことで、投資家の間で1週間続いた欧州でのガス供給減への懸念がなく なり、相場を後押しした」との見方を示した。 STOXX欧州600種資源株指数は2.23%、石油・ ガス株指数は1.29%それぞれ上昇。ウクライナ戦争による 商品価格高騰を背景に、2022年第1・四半期ではそれぞれ18.2 9%、14.07%上昇した。 アーラム氏は「交渉の進展や中央銀行の姿勢の明確化、企業の決算 発表シーズンを待っており、様子見の段階だ」とも指摘した。 3月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比7.5%上げ、上昇率 が過去最高を更新したことも投資家心理を神経質にしている。 市場では、欧州中央銀行(ECB)が年末までに60ベーシスポイ ント利上げすると予想されている。 個別銘柄では、フランスのケータリング・食品サービスグループの ソデクソが9.5%下落。通年の本業の売上高予想を引き下 げたことが嫌気された。 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日 コード 終値 STOXX欧州600種 458.34 +2.48 +0.54 455.86 FTSEユーロファース 1791.48 +8.78 +0.49 1782.70 ト300種 ユーロSTOXX50種 3918.68 +16.16 +0.41 3902.52 <.STOXX50E > (ーからご覧ください)
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