[28日 ロイター] - 週明けの欧州株式市場は反落して取引を 終えた。ユーロ圏の銀行株が低迷し、ロシアに対する新たな厳しい制裁 の影響が警戒された。ただ、ロシアとウクライナの停戦交渉を受けて下 落幅は縮小した。 STOXX欧州600種指数は一時1.88%下落。その 後、ディフェンシブやテクノロジー銘柄が買われたことで下げ幅は縮小 した。 ロシア通信(RIA)によると、ロシア・ウクライナの停戦交渉が 28日に終了した。双方の当局者が課題を持ち帰ってさらに協議した後 で第2回交渉に臨む見通し。 ウクライナへの侵攻を巡って市場は大きく揺れた。ロシアの大手銀 行を国際銀行間の送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協 会)から排除するなど、西側諸国は対ロ制裁を発動、ロシアは核抑止を 厳戒態勢に置いた。 オンライン取引プラットフォーム、IGのチーフマーケットアナリ スト、クリス・ボーシャン氏は「ロシアとウクライナの停戦交渉に明ら かな進展がなくても、一段の売りは誘発していない」と指摘し、「紛争 の大きなエスカレーションがあれば、さらなる下落の引き金となるかも しれない」と述べた。 事業でいずれもロシアと関連があるオーストリアの銀行ライファイ ゼン・バンク・インターナショナル、イタリアの銀行大手ウ ニクレディト、フランスの銀行ソシエテ・ジェネラル(ソジ ェン)はそれぞれ14.0%、9.5%、9.9%下落。ユ ーロ圏銀行株指数は5.66%下落した。 ロシア最大の外国投資企業である英石油大手BP は4.0 %下落。保有するロシアの石油大手ロスネフチの株式を売却 (最大250億ドル相当)するとの発表が嫌気された。 ドイツの防衛機器大手ラインメタルは24.8%と急騰。ド イツのショルツ首相が国防費を国内総生産(GDP)比で2%超へと大 幅に引き上げる方針を表明したことが材料視された。 フランスの防衛・電子機器大手タレス、イタリアの航空 防衛大手レオナルド、英防衛大手BAEシステムズ はそれぞれ11.9%、15.1%、10.2%上昇した。 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日 コード 終値 STOXX欧州600 453.11 -0.42 -0.09 453.53 種 FTSEユーロファー 1771.61 -3.65 -0.21 1775.26 スト300種 ユーロSTOXX50 3924.23 -46.46 -1.17 3970.69 <.STOXX50E 種 > (ーからご覧ください)
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