[6日 ロイター] - 欧州株式市場は反落して取引を終えた。5 日公表された米連邦準備理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FO MC)の昨年12月会合の議事要旨で、労働市場の逼迫とインフレ高進 を受けて予想より早く利上げし、保有資産全体の縮小が必要になる可能 性が示された。このタカ派的な内容により、金利上昇の見込みからテク ノロジー関連株が下落し、STOXX欧州600種指数は前日 の過去最高値から急落した。 テクノロジー株指数は2.36%下落した。利上げが見込 まれる中で、今後の収益性の魅力が薄れたと受け止められた。 OANDAのシニア市場アナリスト、クレイグ・アーラム氏は「年 初にはボラティリティーが高まることがあり、FRBの議事要旨はその ボラティリティーに拍車を掛けたが、投資家心理が突然ネガティブに変 化したことを示すものではない」と述べた。 データによると、ドイツの年間インフレ率の伸びは12月に鈍化し たが、欧州中央銀行(ECB)の目標範囲を大きく上回っている。イン フレ懸念や金利上昇、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡 大などが相まって最近の投資家の懸念材料となっている。 銀行株指数、保険株指数は1.12%、0.18% それぞれ上昇。これらの部門は貸出金利の上昇による利益率向上の恩恵 を受ける。 ユーロ圏の金融市場の取引では、ECBが早ければ10月に政策金 利を引き上げ、12月には2回目の利上げをすると投資家が見込んでい ることが示唆された。 フランスの銀行ソシエテ・ジェネラル(ソジェン)の自 動車リース部門、ALDが8.4%上昇。自動車リース市場 が電気自動車(EV)へ移行する中で、規模拡大のためにオランダの同 業企業リースプランを49億ユーロ(55億ドル)で買収することに合 意したことが好感された。 フランスの小売大手カルフールは6.3%上昇。競合の オーシャンによる新たな入札の報道が材料視された。 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終 コード 値 STOXX欧州600種 488.16 -6.19 -1.25 494.35 FTSEユーロファースト30 1893.19 -24.20 -1.26 1917.39 0種 ユーロSTOXX50種 4324.81 -67.34 -1.53 4392.15 (ーからご覧ください)
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