[23日 ロイター] - 欧州株式市場は3営業日続伸して取引を 終えた。STOXX欧州600種指数の終値は、約1カ月ぶり の高値となった。 新型コロナウイルスのオミクロン変異株が懸念されていたほど深刻 ではない可能性が示され、リスク選好が強まった。ユーロ圏の国債利回 りが上がったのを背景に、銀行株が上昇した。 堅調な米経済指標を背景とした世界的な株高を受けて、銀行株指数 は1.56%、旅行・娯楽関連株指数は1.63%それ ぞれ上昇した。 英国のデータでオミクロン変異株に感染した場合はデルタ株より入 院に至る件数が少ない可能性が示唆され、ワクチンメーカー2社はワク チン接種がオミクロン株に対して防御効果があると発表した。ただ、公 衆衛生の専門家は新型コロナとの闘いはまだ終わっていないと警告した 。 英エジンバラ大学とインペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者ら は、オミクロン株はデルタ株より重症度が低いというデータを報告した 。 IGウェルス・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、フィリ ップ・ペトゥルソン氏は「オミクロンによる今回の感染の波で、現在進 行中の景気回復が脱線することはない。遅れる可能性はあるが、202 2年には魅力的で健全な経済環境になるだろう」と述べた。 ドイツ連邦債10年物の利回りは4日連続で上昇。米 指標10年債の利回りは2週間ぶりの高水準。市場にリス クを取る心理が戻り始め、安全な国債へのニーズが低下し、銀行株が上 昇した。 STOXX欧州600種指数の今年に入ってからの伸び は21.05%で、上昇率はS&P総合500種株価指数の約25%を 下回っている。 ペトゥルソン氏は「今年は、経済が20年のロックダウン(都市 封鎖)から再開され、あらゆる財政刺激策の恩恵を受けた。22年は株 式リターンや金利、経済成長が正常化する年になるだろう」と述べた。 スイスの建築材料会社ホルシムは1.9%上昇。成長し ている米国の住宅用屋根材市場に進出するため、マラーキー・ルーフィ ング・プロダクツを13億5000万ドルで買収すると発表したことが 好感された。 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日 コード 終値 STOXX欧州600 483.01 +4.65 +0.97 478.36 種 FTSEユーロファー 1874.24 +17.77 +0.96 1856.47 スト300種 ユーロSTOXX50 4265.86 +48.80 +1.16 4217.06 <.STOXX50E 種 > (ーからご覧ください)
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