March 3, 2020 / 2:44 AM / in a month

為替こうみる:ドル安こそ救世主、緩和はFRBだけでよい=SMBC日興 野地氏

[東京 3日 ロイター] -

<SMBC日興証券 チーフ為替・外為ストラテジスト 野地慎氏>

2日にダウ工業株30種平均は1293ドルの上昇となった。2月29日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が「適切に行動する」と表明したことに加え、中国の株価上昇などの材料がサポートとなったようだ。

米国株の上昇に最も寄与したのはFRBの利下げへの期待であり、また、その期待から生じたドル安であろう。

ドル指数は2日、98.122から97.181まで急落し、下げ幅は今年最大となった。

ドル安を背景にWTI原油先物も2日、前週末比で6%上昇となり、COMEX(ニューヨーク商品取引所)の銅先物価格も上昇したほか、一時直近の最安値を更新していたトルコリラやブラジルレアルなどの新興国通貨の買い戻しも促され、「ドル安」が全ての市場で大歓迎された格好だ。

ドル短期金利の動向をみても、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)(最低25bp)の利下げは、既成事実化している。 金融相場に慣れ切った市場にとって、50bpの利下げとそれに伴う長期金利の低下は強い支援材料となると思われ、週足一目均衡表の雲の下限あたりで踏み止まったダウが底堅く推移することが期待されよう。

改めて重要なのは2日の株高に寄与したのが「ドル安」である点であり、再び何らかのカタリストでドル高に向かうことは当面のリスクであると考えるべきであろう。

前日は「G7協調行動」「欧州中央銀行(ECB)も緩和検討」などのヘッドラインが踊ったが、各国が新型肺炎に伴う市場不安定化に協調して対峙することは歓迎すべきであると言える。

とはいえ、FRB以上に他の主要国の緩和政策が目立つようなことがあれば、ドル安 がリスクオンにつながる流れに水を差しかねない。このため利下げによる副作用が懸念されるECBや日銀が「おとなしくすること」が望まれよう。

市場は徐々にリスクオンに向かうと期待されるが、「ドル安」が主因のリスクオンであり、ドル/円もまだダウンサイドを意識する展開が続くと予想される。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below