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為替こうみる:リスクオフで円高の残像とドル売りインセンティブ強い=日興SMBC 野地氏

[東京 27日 ロイター] -

<SMBC日興証券 チーフ為替・外債ストラテジスト 野地慎氏>

ドルは24日、105.68円まで下落し4カ月ぶり安値をつけた。

ドル/円の下落は一見リスク回避の円買いのようにもみえるが、米国では10年の実質金利がマイナス1%に迫るような「ドル売りのインセンティブ」が生じていることを見落とすべきではないだろう。

ドル売りの誘因がある中、まずはドルの代替資産である金が買われ、金/銅レシオの行き過ぎから銅にマネーがシフトした。そして、貴金属価格と連動性が高い豪ドルが買われた後、欧州復興基金などへの漠然とした期待感からユーロにマネーがシフトしたというのが最近の動きだ。

しかし、豪ドルには冬場である当地での新型コロナウイルス感染拡大のリスクや貴金属価格の過熱感が付きまとい、ユーロには根強い域内対立構造や潜在成長率低下というリスク要因がある。

こうしたリスクに鑑みて、市場では、これらの上値を追うのであれば、同時にドル売りの受け皿を他にも見いだしたいとの意識が強まりやすい。

そこで、強いて言えば慢性的な低インフレで日本の実質金利が高いことや、米中対立の激化懸念からリスク回避の環境下で円が買われやすかった以前の外為市場の行動パターンが蘇り、105円台まで円が買われたとみている。

現在の外為市場では、リスクオンが円安を導きリスクオフが円高を導くという明確な関係はなくなっている。しかし、リスクオフでかつては円高になったという「残像」と、そもそも強いドル売りのインセンティブの中で、ドル/円がさらなる下値を模索する可能性は高まっているとみている。

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