[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米金融・債券市場では 、米債利回りが上昇した。1月の米雇用者数が急増したほか、1月の米 サービス業の活動が回復したことを受けた。 10年債利回りは12.8ベーシスポイント(bp) 上昇の3.527%。30年債利回りは6.8bp上昇し 3.623%となった。 2年債利回りは21.5bp上昇の4.305%で年初 来の高水準に接近した。 LPLフィナンシャルの債券ストラテジスト、ローレンス・ギラム 氏は、少し前から利回り低下が「行き過ぎ、早すぎ」と感じていたため 、債券売りは「非常に理に適っている」と指摘。「短期的にはリセッシ ョン(景気後退)が迫っているとは考えにくいが、FRBが長期かつ高 水準への利上げを余儀なくされた場合、政策ミスのリスクが高まる」と 述べた。 米労働省が3日発表した1月の雇用統計で、非農業部門雇用者数は 51万7000人増加し、市場予想を上回る伸びとなった。失業率は3 .4%と53年半超ぶりの低水準。1月の賃金上昇率は前年同月比4. 4%と、12月の4.8%から低下し、21年8月以降で最小の伸びと なった。 コモンウェルス・フィナンシャル・ネットワークの債券ストラテジ スト、サム・ミレット氏は「予想以上に強いヘッドラインの数字にもか かわらず、賃金の伸びが低下している」とし、「金融引き締めに伴う失 業率の大幅な上昇は見られないが、賃金の伸びが鈍化し始めるという、 FRBにとってある種のゴルディロックス(適温相場)シナリオの兆候 が見られる」とした。 CMEのフェドウォッチによると、市場では現在、FRBが3月に 0.25%ポイントの追加利上げを決定することがほぼ確実視されてい る。3日の経済指標発表前は、市場が織り込む、FRBがすでに利上げ サイクルを終了している可能性は約18%だった。 一方、米供給管理協会(ISM)が3日発表した1月の非製造業総 合指数(NMI)は55.2と、2022年12月の49.2から上昇 した。新規受注回復とともに企業の支払い価格の伸びは鈍化し、年内の 米景気後退を巡る懸念が漂う中で明るい兆しを示した。 2・10年債の利回り格差はマイナス78.0bpだ った。 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標 17時05分 106*31.00 3.6156% <US30YT=RR 銘柄) > 前営業日終 108*04.00 3.5550% 値 10年債(指標銘 17時05分 104*31.00 3.5191% <US10YT=RR 柄) > 前営業日終 106*00.00 3.3980% 値 5年債(指標銘 17時05分 99*10.00 3.6520% 柄) 前営業日終 100*02.50 3.4830% 値 2年債(指標銘 17時05分 99*22.25 4.2865% 柄) 前営業日終 100*02.13 4.0900% 値 清算値 前日終値 コード Tボンド先物3月 130*02.00 131*25.00 限 Tノート先物3月 114*13.50 115*17.50 限 <ドル・スワップ・スプレッド> DOLLAR SWAP SPREADS Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 26.50 -1.25 U.S. 3-year dollar swap spread 15.75 0.50 U.S. 5-year dollar swap spread 7.25 0.00 U.S. 10-year dollar swap spread -1.00 -0.25 U.S. 30-year dollar swap spread -36.50 -1.50 (ーからご覧ください)
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