[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米金融・債券市場で は、昨年12月の米個人消費支出(PCE)統計を受け国債利回りが一 時やや低下したものの、その後は東京都区部の1月の消費者物価指数が 上昇したことが注目され、利回りは上向いた。 米国債利回りは来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を巡る手 がかりが模索される中、ここ数日はレンジ内で推移。BMOキャピタル ・マーケッツの金利ストラテジスト、イアン・リンゲン氏とベンジャミ ン・ジェフェリー氏は、パウエルFRB議長のFOMC後の記者会見で の発言が大きな注目を集めているとしている。 前日発表の米国の昨年第4・四半期の実質国内総生産(GDP)速 報値は年率換算で前期比2.9%増。伸びは市場予想の2.6%を上回 った。 ただ、この日発表の米国の昨年12月の個人消費支出(PCE)は 前月比0.2%減少。FRBがインフレ指標として注目している食品と エネルギーを除くコアPCE価格指数は前年同月比4.4%上昇と、伸 びは前月の4.7%から減速した。 このほか、米ミシガン大学発表の1月の1年先の期待インフレ率( 確報値)は3.9%と速報値の4.0%から下方修正され、2021年 4月以来の低水準となった。 キャピタル・エコノミクスの北米チーフエコノミスト、ポール・ア ッシュワース氏は、消費低迷は米経済がまもなくリセッション(景気後 退)に陥ることを示していると指摘。「今や金利上昇が需要に重くのし かかっているのは明らかだ。コアインフレは緩やかに推移し、FRBは 下半期に利下げに着手する」との見方を示した。 終盤の取引で10年債利回りは約3ベーシスポイント (bp)上昇の3.518%。一時は3.565%と、約1週間ぶりの 高水準を付けた。 2年債利回りは4.207%に上昇した。 2年債と10年債の利回り格差はマイナス69.1 bp。3カ月物財務省短期証券と10年債の利回り格差 はマイナス116.1bp。長短金利の大幅な逆転は解消しておらず、 米経済のリセション入りが示唆されている。 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標 17時05分 106*25.00 3.6256% 銘柄) 前営業日終 106*23.50 3.6280% 値 10年債(指標銘 17時05分 105*02.50 3.5071% 柄) 前営業日終 105*07.00 3.4910% 値 5年債(指標銘 17時05分 99*15.75 3.6119% 柄) 前営業日終 99*19.25 3.5880% 値 2年債(指標銘 17時05分 99*27.38 4.2011% 柄) 前営業日終 99*28.75 4.1780% 値 清算値 前日終値 コード Tボンド先物3月 130*05.00 130*13.00 限 Tノート先物3月 114*19.50 114*27.50 限 <ドル・スワップ・スプレッド> DOLLAR SWAP SPREADS Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 28.00 0.25 U.S. 3-year dollar swap spread 14.25 0.75 U.S. 5-year dollar swap spread 6.00 0.00 U.S. 10-year dollar swap spread -2.25 0.75 U.S. 30-year dollar swap spread -37.50 0.75 (ーからご覧ください)
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