[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米金融・債券市場では、 リスク選好度の低下を反映して株価が低下する中、国債価格が上昇し、 利回りが低下した。ウクライナを巡る紛争の懸念が払拭されず、安全資 産としての国債に資金が流入している。 米国債利回りは今月に入ってから利上げ観測を背景に急速に上昇。 INGの調査部門地域責任者、パドライク・ガービー氏は「動きが急だ ったため、(利回りの上昇は)一服した」と指摘。ウクライナ問題を巡 る懸念が払拭されていないことも、安全資産としての米国債に買いが入 る要因になっているとの見方を示した。 ブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相はこの日、ウクライ ナ情勢を巡りスイスのジュネーブで会談し、大きな突破口は見いだせな かったものの、米国はロシアが求めている安全保障について来週回答す る方針を示し、両国は軍事紛争に発展する恐れのある危機解決に向け協 議を継続する方向で一致した。 終盤の取引で10年債利回りは1.746%。一時は 1.733%まで低下した。19日には1.902%と、2020年1 月以来の高水準を付けていた。 来週の焦点は25─26日の連邦公開市場委員会(FOMC)。今 回のFOMCで利上げは決定されないとの見方が大勢だが、3月の利上 げが示唆される可能性がある。 TDセキュリティーズは21日付のリポートで「量的引き締め(Q T)、およびフェデラル・ファンド(FF)金利を通した金融引き締め のペースに関するガイダンス」に市場は最も注目していると指摘。ただ 、今回のFOMCでは明確なメッセージは示されないとの見方を示した 。 短期金融市場では100%の確率で3月に25ベーシスポイント( bp)の利上げが実施されるとの見方がすでに織り込まれている。ただ 3月に50bpでの利上げが実施される確率は5%。 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標 17時05分 95*11.50 2.0848% <US30YT=RR 銘柄) > 前営業日終 94*05.00 2.1410% 値 10年債(指標銘 17時05分 96*14.50 1.7705% <US10YT=RR 柄) > 前営業日終 95*28.50 1.8340% 値 5年債(指標銘 17時05分 98*15.25 1.5721% 柄) 前営業日終 98*08.25 1.6180% 値 2年債(指標銘 17時05分 99*15.75 1.0158% 柄) 前営業日終 99*13.50 1.0510% 値 清算値 前日終値 コード Tボンド先物3月 155*30.00 154*15.00 限 Tノート先物3月 128*10.00 127*22.50 限 <ドル・スワップ・スプレッド> Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 17.75 0.00 U.S. 3-year dollar swap spread 15.25 0.50 U.S. 5-year dollar swap spread 8.50 0.50 U.S. 10-year dollar swap spread 6.00 1.00 U.S. 30-year dollar swap spread -18.00 0.50 (ーからご覧ください)
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