[東京 28日 ロイター] - <FXプライムbyGMO 常務取締役 上田眞理人氏>
今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、景気の先行きについて以前より一段と悲観的な認識が示された。前日の海外市場でVIX指数(恐怖指数)が急上昇したのも、そうした認識と無関係ではないだろう。
現在ドル/円は、一目均衡表の雲の上限(104.32円)、100日移動平均線(104.41円)、今月11日につけた直近の高値(104.40円)と重要なテクニカル・ポイントが集中するゾーンに入りつつある。
ただ、足元のドル高が、FOMCが示した悲観的な景況感というネガティブな材料をよりどころとする「リスク回避下のドル高」の格好になっていること、それゆえに米長期金利の上昇が望めないことなどから、ドルが105円台を試しにいくには相当時間がかかりそうだ。
また、実需面では104円台半ばからは国内勢のドル売りも予想され、スムーズなドル高進行のハードルは高そうだ。
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