December 20, 2018 / 1:39 AM / a month ago

FOMCこうみる:利上げしてもFRBは先行き不安を隠しきれず=三井住友銀 宇野氏

[東京 20日 ロイター] -

<三井住友銀行 チーフストラテジスト 宇野大介氏>

FOMCでは0.25%ポイントの利上げが決まり、メンバーの金利予想(ドット・チャート)では、来年の利上げ回数が前回9月の3回から今回は2回へと減った。

声明文にはFF金利の誘導レンジの「some further gradual increase」が経済活動の持続的拡大に整合的であると記され、9月にはなかった「some」が加わり利上げ局面の終盤をにおわせた。

しかし、利上げ休止まで期待していた市場参加者にとってはハト派的な要素が物足りなかったもようで、ダウは一時500ドル下げ、ドルは112.09円まで下落、米10年国債利回りは7カ月ぶりの2.750%まで低下した。

結果的に市場の失望を招いたFOMCだが、ドット・チャートの下方シフトや声明文の文言の変化だけでなく、パウエル議長の記者会見の内容にも利上げ終盤における政策のファインチューニングの形跡がみてとれる。

パウエル議長は10月、政策金利について景気を過熱も抑制もしない「中立金利に達するまでかなり距離がある」と述べているが、11月には「中立金利をわずかに下回る水準にある」と表現を変えた。

さらに昨日の記者会見では「中立金利の予想レンジの下限にある」と説明した。

中立金利の予想レンジは、ドット・チャートの長期金利の予想レンジ2.5―3.5%である。このため今回の利上げによって政策金利は予想レンジ下限と同水準となり、今後の利上げは小幅にとどまること、もしくは不要となる可能性すら行間にみてとれる。

声明文冒頭では「経済が強いペースで成長している」と9月と同様の認識が示されているが、景気の先行き不安を抱えるFRBによる政策の微調整は続いている。そして、実際には、結構なハト派への変更やその準備がなされている可能性もあり、今後公表される議事録で議論の過程を検証したい。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below