September 27, 2018 / 1:35 AM / a month ago

FOMCこうみる:利上げ打ち止め示唆、時期と水準に言質与えず=三井住友銀 宇野氏

[東京 27日 ロイター] -   <三井住友銀行 チーフストラテジスト 宇野大介氏>

FOMCは0.25%ポイント利上げを実施し、FF金利は2.00-2.25%と10年振りの2%越えとなった。さらに「金融政策のスタンスは依然として緩和的」との文言が削除された。

一部の市場参加者は、足元の異様に強い経済指標を受けて、タカ派的な見通しが今後の利上げ回数の増加として現れると予想していた。しかし、実際には足元のGDPが上方修正されたのみで、インフレ見通しは前回同様。そして、FRBの利上げ後にトランプ大統領からは「(利上げを)快く思っていない」との感想が漏れてきている。

今回の会合の特徴は、タカ派トーンが影を潜めた前回のFOMCを踏襲し、引き締め局面が第4(最終)コーナーに差し掛かったことをFOMC自身が認めたことにあるとみている。

実際、FRB理事・地区連銀総裁によるFF金利誘導水準の見通しでは、2020年での利上げ打ち止めが示唆されている。

また、今回から新たに加わった2021年末の金利見通しでは、中央値は2020年末と同じ3.375%だが、最頻値でみると2020年末より0.25%ポイント低く、1回分の利下げが想定されていることになる。

とはいえ、19-21年末の金利見通しは、長期金利(Longer run)の水準を上回っており、FRBが中立金利を超える水準まで利上げを続けるつもりなのか、FRBの本音は中間選挙の後にしか見えてこないだろう。

今回はパウエル議長の用意周到さ、慎重さも目を引いた。

「過去10年を振り返ると、(米経済が)とりわけ輝かしい局面にある」とする一方で、8月から急に気に掛け始めた通商問題について、現在表面化している悪影響は相対的に小さいとしつつも、「企業が先行きに自信を失えば投資が減るかもしれない」とし、他国に悪影響が及ぶ可能性にまで言及した。

もちろんこれは、利上げ反対の大統領への配慮からくる分析結果なのであろうが、一方で、今の輝かしい状態がピークとなる可能性も見据えているようだ。

記者会見でのパウエル氏は、そもそも2020年、2021年の金利水準、ひいては金融政策のスタンスも全ては不確かとも述べている。

こうしてあらゆる可能性の先回りで備える議長がただの狸なのかどうかは、中間選挙直後の11月7-8日に予定されている次回のFOMCで、早ければ確認できるのかもしれない。

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