[東京 17日 ロイター] -
<しんきんアセットマネジメント投信 運用本部長 藤原直樹氏>
タカ派的なFOMCと見ることができるが、株価に好意的な内容と受け止めている。ワクチン接種の進展で景気回復の不透明感が後退したためとみることも可能だからだ。先行きの利上げを示唆した一方、足元のテーパリングに慎重な姿勢も示した。急回復する景気の実態に対し、当局の対応の遅れを懸念していたが、これで市場と当局の対話のミスマッチも後退した。
米株は下げて反応したが、引けにかけてやや持ち直し、下げは深まらなかった。日本株の下げも一時的ではないか。米金利が急激に上昇する様子が見受けられない一方、国内企業の業績は堅調で、売りにくさもある。とりわけ売りで反応したハイテク株には、良い押し目になりそうだ。
米国の利上げによる景気冷えこみが意識されれば、金融株も売られておかしくないが、足元では買われた。金利高の株高という「良い金利の上昇」を織り込んでいるのではないか。景気敏感株も強くなり、ハイテク株も良い押し目と考えれば、相場は短期的にムードがよくなる可能性がある。
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