[シドニー 27日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では豪ドルが約8カ月ぶり高値近辺。豪準備銀行(中央銀行)による追加利上げが見込まれているほか、中国経済再開を巡る楽観的な見方が世界的にリスクムードを高めている。
豪ドルは1豪ドル=0.7125米ドル。今週はこれまでに2.2%上昇し、一時は昨年6月以来の高値となる0.7142米ドルを付けた。豪ドル/米ドルは中国の「ゼロコロナ」政策転換などを背景に昨年10月以降15%近く上昇している。
ニュージーランド(NZ)ドルは1NZドル=0.6495米ドル。週間では0.3%上昇している。
今週発表された昨年第4・四半期の豪消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことを受け、市場では豪中銀による追加利上げ観測が拡大。スワップ市場が示唆する2月7日の会合での25ベーシスポイント(bp)利上げ確率は約90%となっている。
豪3年債利回りも3.16%に上昇。CPI発表前は2.91%と5カ月ぶりの水準に低下していた。
一方、NZではCPI統計を受けて2月の大幅利上げ観測が後退し、先物市場では75bpではなく50bpの利上げ予想が強まっている。
ウエストパックのエコノミスト、マイケル・ゴードン氏は「中銀が予測していたインフレ加速は起きていない」とし、「需要減退の兆しが表れつつあり、家計のバランスシートへの圧迫が強まる中、今後1年で著しい景気減速が予想される」と述べた。
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