[香港 30日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は対ドルで小幅高。弱い内容となった中国の購買担当者景気指数(PMI)は材料視されておらず、政府がゼロコロナ政策の施行で一部の厳格な措置を緩和するとの期待が根強い。
中国衛生当局は29日、国民の「緊急の懸念事項」に対処し、新型コロナ対策をより柔軟に施行すると述べた。
米アップルの生産拠点である河南省鄭州市が主要都市部のロックダウン(都市封鎖)を解除するとのブルームバーグの報道も、規制緩和への期待を膨らませる材料となっている。
スポット市場の人民元は一時1ドル=7.1339元まで上昇し、6日ぶりの高値。7.1585元で取引を開始した。中盤のレートは7.1416元と、前日終値比159ポイントの元高。基準値を0.49%下回っている。
中国人民銀行(中央銀行)は、この日の基準値(中間値)を1ドル=7.1769元に設定。前日基準値(7.1989元)より元高だった。
スポットレートは基準値の上下2%のレンジ内で取引されるが、人民銀行が将来的に許容変動幅を拡大する可能性があるとの観測が強まっている。
国家統計局が30日発表した11月の製造業PMIは7カ月ぶりの低水準となった。
RBCキャピタル・マーケッツのアジア通貨戦略責任者は「オンショア人民元は今後も緩やかに下落するだろう。中国の輸出低迷が為替レートに反映される」と述べた。
オフショア人民元は1ドル=7.141元。
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