[27日 ロイター] -
アジア新興国通貨市場では、フィリピンペソとマレーシアリンギが上昇。米国内総生産(GDP)統計で米経済の底堅さが示され、投資家のリスク選好度が高まっている。
ぺソとリンギは1月第1─3週に大幅に上昇した。リンギは年初来上昇率が約4%と、タイバーツに次ぐ上昇率を記録している。
ペソは0.4%上昇し、昨年6月22日以来の高値。前日発表のフィリピンの昨年の国内総生産(GDP)伸び率は7.6%で1976年以来の高水準となった。
リンギは0.4%上昇し、昨年4月14日以来の高値。中国経済の再開で観光業などへの期待が高まっているほか、原油価格の上昇も支援材料。
TDセキュリティーズは「アジア通貨の見通しは外貨準備の増加や中国経済の再開で良好だが、すでにかなり織り込まれており、われわれは上値追いには慎重だ。インフレ鈍化でアジアの中央銀行の引き締めサイクルも終了するだろう」と述べた。
バーツは0.3%安。週間ベースで6週間ぶりの下落となる見通し。バーツは中国の新型コロナウイルス規制解除で特に恩恵を受けていた。
インドネシアルピアは0.2%安。週間ベースでは大幅な上昇を記録しており、3週連続の値上がりとなる見通し。
韓国ウォンは0.1%安。シンガポールドルは0.2%安。
パキスタンルピーは前日9.6%急落。約20年ぶりの大幅安となった。同国は外貨準備が減少している。
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