[東京 8日 ロイター] -
<大和証券 チーフテクニカルアナリスト 木野内栄治氏>
きょうのTOPIX急伸は、トヨタ自動車が完全にリードした格好だ。TOPIXに占めるTOPIXの時価総額はざっと3.5%で、同社の上昇はそのまま指数に寄与することになる。トヨタの決算は10日を予定しているが、主要系列企業7社がこれまで発表した決算で上方修正したのが6社で、同社が上方修正するとの期待が高い。きょうは好決算を発表した日本製鉄も大幅上昇したが、時価総額が大きい銘柄が買われたことが指数に反映され、東証1部時価総額も過去最高の707兆円を更新しそうな状況となってきた。
トヨタについては、TOPIXを意識してポートフォリオを組もうとしても、他の銘柄の購入資金が減ってしまうため、機関投資家はアンダーウエートする傾向がある。それを踏まえれば直近の上昇で、トヨタを買わざるを得ない状況となったのではないか。いずれにしても、当面は10日の決算内容が注目され、それが良ければ日本株に対する買い安心感は一段と高まることになりそうだ。
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