[15日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 反落して取引を終えた。1次産品株が売られ全体水準を押し下げた。一方、今年の経済回復への期待から旅行・娯楽株は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準に迫った。
中国が鉄鋼生産を抑制する環境対策を打ち出したことで鉄鉱石価格が下がり、資源大手のリオ・ティントとBHPの値下がり要因となった。
原油安に伴い石油大手のBPとロイヤル・ダッチ・シェルも値を下げた。
一方、FTSE350種旅行・娯楽関連株指数は2.20%上昇し、約13カ月ぶりの高値を付けた。個別銘柄では賭け業者のフラッター・エンターテイメントが好調だった。傘下の米スポーツゲーム企業ファンデュエルの株式上場を検討しているとの発言が材料視された。
人材派遣のエススリーは4.0%高だった。第1・四半期の業績が新型コロナのパンデミック前の水準に戻り、市場予想を上回ったと述べたことが好感された。
<欧州株式市場> 横ばいで取引を終えた。金融や鉱業株が売られた一方、賭け業者のフラッター・エンターテイメントが値を上げた。力強い経済回復への期待も相場を支えた。
STOXX欧州600種旅行・娯楽関連株指数と自動車・部品株指数、食品・飲料株指数の値上がりが目立った。
フラッター・エンターテイメントは6.8%高だった。傘下の米スポーツゲーム企業ファンデュエルの株式上場を検討しているとの発言が材料視された。
乳製品メーカーのダノンは2.9%上がった。株主からの圧力が増す中で幹部がファベール会長兼最高経営責任者(CEO)の退任を決めた。
一方、資源株指数と石油・ガス株指数はそれぞれ1.49%と1.45%下落、銀行株指数は0.97%下落した。
STOXX欧州600種は過去最高値をわずか2.6%下回る水準にあるが、物価上昇を受け各中央銀行が、経済回復に必要不可欠な緩和的金融政策を縮小するとの不安から相場は乱高下している。
<ユーロ圏債券> 米国債に追随しユーロ圏国債利回りが低下した。市場では16─17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目されている。
独10年債利回りは約4ベーシスポイント(bp)低下のマイナス0.34%。1日の低下としては3月1日以来の大きさとなった。
イタリア10年債利回りは約3bp低下の0.605%。
この日はユーロ圏の期待インフレ率が2019年3月以来初めて1.50%を上回った。
米独10年債利回り格差は20年2月以来の水準に拡大。アナリストは米国が大規模な景気対策を導入したことに加え、欧州の新型コロナウイルスワクチン接種が遅延していることが背景にあるとしている。
欧州中央銀行(ECB)は先週の理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れを次の四半期に拡大すると決定。これについてINGのストラテジストは、米国とユーロ圏の利回り格差が一段と拡大する可能性があるとの見方を示した。
<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード
ユーロ/ドル 1.1922 1.1919
ドル/円 109.13 109.19
ユーロ/円 130.13 130.15
<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード
STOXX欧州600種 423.08 0.00 0.00 423.08
FTSEユーロファースト300種 1629.74 -0.09 -0.01 1629.83
ユーロSTOXX50種 3829.84 -3.52 -0.09 3833.36
FTSE100種 6749.70 -11.77 -0.17 6761.47
クセトラDAX 14461.42 -40.97 -0.28 14502.39
CAC40種 6035.97 -10.58 -0.18 6046.55
<金現物> 午後 コード
値決め 1704.8
<金利・債券>
米東部時間14時35分
*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード
3カ月物ユーロ 100.54 0.00 100.54
独連邦債2年物 112.11 +0.03 112.08
独連邦債5年物 135.15 +0.21 134.94
独連邦債10年物 171.78 +0.66 171.12
独連邦債30年物 208.12 +1.36 206.76
*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード
独連邦債2年物 -0.696 -0.011 -0.680
独連邦債5年物 -0.644 -0.033 -0.613
独連邦債10年物 -0.332 -0.040 -0.295
独連邦債30年物 0.205 -0.031 0.232
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