[東京 20日 ロイター] - 日本証券業協会が20日に発表した10月公社債店頭売買高(国債) によると、外国人投資家は中期国債を1兆3707億円と大幅に買い越した。長期国債も買い越しに転じ、 利付き国債合計の買い越し額は1兆6889億円と膨らんだ。 外国人投資家の中期国債の大幅買い越しについて、市場では「ドル円ベーシススワップの上乗せ金利が 急速に拡大していたので、国庫短期証券とあわせて中期セクターにも需要が強まったと思われる」(国内証 券)とみている。 一方で、都銀は長期国債を6781億円、超長期国債を2388億円の売り越しに転じた。みずほ証券 ・債券ストラテジストの上家秀裕氏は「10月初めに米金利が急上昇したことで、円債金利も上昇してイー ルドカーブがベアスティープ化していたので、都銀はポジションを落として様子見になったようだ」との見 方を示している。 国債投資家別売買高(国庫短期証券を除く)は以下の通り。 (単位:億円、▲はマイナス) 利付国債買越 超長期債買越 長期債買越 中期債買越額 額 額 額 都市銀行 ▲6,169 ▲2,388 ▲6,781 3,000 地方銀行 143 538 ▲355 ▲40 信託銀行 1,088 ▲971 3,310 ▲1,251 農林系金融機 2,086 3,208 ▲1,122 0 関 第二地銀協加 104 ▲31 135 0 盟行 信用金庫 ▲709 ▲557 ▲152 0 その他金融機 39 136 ▲419 322 関 生保・損保 3,383 4,342 ▲738 ▲221 投資信託 625 411 180 34 官公庁共済組 166 168 ▲2 0 合 事業法人 434 221 213 0 その他法人 530 620 ▲90 0 外国人 16,889 ▲333 3,515 13,707 個人 ▲25 0 ▲23 ▲2 その他 ▲22,233 ▲5,953 ▲2,234 ▲14,046 債券ディーラ 420 ▲230 603 47 ー 合 計 ▲3,229 ▲819 ▲3,960 1,550 (伊藤武文)