for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

金融庁検査と日銀考査、21年度から結果の情報共有へ 金融機関の負担軽減

[東京 17日 ロイター] - 金融庁と日銀は、さらなる連携強化の一環として、それぞれ実施している検査、考査の結果に関する情報共有を2021年度から始める。地域金融機関への対応では、金融庁、日銀に財務局を加えた3者で、検査・考査の長期未実施先に関する情報を共有し、各金融機関のリスクの大きさを踏まえつつ、分担して検査・考査を実施するという。日銀と金融庁が17日、自民党の金融調査会などに提出した資料で分かった。

金融庁と日銀は、これまでも必要に応じて情報交換しつつ検査・考査を行ってきたが、昨年10月、自民党の財務金融部会と金融調査会が、検査・考査の業務内容に重複部分があり金融機関の負担になっているとして、両者の一体的運用を検討するべきだと提言。これを受け、金融庁と日銀は検査・考査の連携強化に向けて具体的な検討を進めてきた。

大手銀行への対応では、金融庁の常時検査と日銀のオフサイト・モニタリングを連携させるため、定例意見交換会を立ち上げた。同会では優先テーマの共有や、共通する関心事項についてのヒアリング・資料徴収を共同で実施することによって金融機関の負担軽減を検討する。ストレステストに加え、今後、外貨流動性やサイバーセキュリティなどの重要テーマについて共同調査も行う。日銀考査は、提出資料・面談時間を大幅に絞り込むほか、実施時期も柔軟化する。

金融機関が金融庁と日銀に提出する資料については、金融庁、日銀、業界団体などでファイル共有を試した。この試行結果を踏まえ、21年度、金融庁でシステム開発を行い、可能なものから順次一元化していくという。「共同データプラットフォーム(仮称)」の構築に向け、海外当局等に対する金融庁、日銀の共同ヒアリングなど、基礎調査を始めた。

金融庁は、金融機関の法令順守や各種リスク管理の態勢を検証したり、問題点に対する認識を確認したりする検査を行っている。立ち入り検査権や資料提出請求権が与えられており、行政権限の行使として実施される。

金融庁内からは、日銀が得意とする市場動向のマクロ分析や金融機関のビジネスモデル分析、金融庁が得意とする金融機関のコンダクトリスクの分析、双方の強みを生かした金融機関のモニタリングを模索すべきだとの声が出ていた。

一方、日銀はオフサイト・モニタリングとして日常的に金融機関の経営資料の分析や役職員へのヒアリングを行うとともに、考査契約という民間契約に基づいて、定期的に金融機関へ立ち入り調査を実施している。日銀内からは、気候変動リスクやサイバーセキュリティ対策など今日的な課題について金融庁と連携すべきだとの声が出ていた。 (杉山健太郎:取材協力、和田崇彦 編集:石田仁志)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up