[ロンドン 17日 ロイター] - ユーロ圏金融・債券市場 では、独2年債利回りが一時、世界的な金融危機が発生した2008年 以来の水準に上昇した。好調な経済指標の発表が相次いだことで、世界 的な金利はどこまで上昇するか市場で見直す動きが出ている。 金利見通しに敏感に反応しやすい独2年債利回りは一時 6.1ベーシスポイント(bp)上昇の2.943%と、08年10月 以来の水準に上昇。米リーマン・ブラザーズの破綻を引き金に発生した 世界的な金融危機以来の高水準となる。ただ、その後は0.5bp低下 の2.875%。 独10年債利回りは2bp低下の2.46%。 シティーのストラテジスト、ジェイミー・サール氏は「短期的には モメンタムは疑いなく弱気だ」としている。 この日は欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事が、市場 はユーロ圏のインフレの持続性を過小評価している可能性があるとの認 識を表明。市場が想定している以上の利上げを考えていると受け止めら れ、ECBのターミナルレート(政策金利の最終到達点)を巡る市場の 予想が一時切り上がった。 その後、ECB理事会メンバーであるビルロワドガロー仏中銀総裁 が、ECBの政策金利は夏にかけてピークに達する可能性が高いとの見 方を表明。ただ、年内の利下げは問題外とした。 ビルロワドガロー氏の発言はターミナルレートは予想より低くなる と示唆するものと受け止められたことで、国債利回りは低下した。 イタリア2年債利回りは一時3.558%まで上昇した が、終盤の取引では1bp低下の3.419%。 イタリア10年債利回りは一時14.9bp上昇。終 盤では2.5bp低下の4.309%。 <金利・債券> 米東部時間12時5 0分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 97.04 +0.01 97.03 独連邦債2年物 105.35 +0.03 105.32 独連邦債5年物 116.20 +0.11 116.09 独連邦債10年 134.89 +0.35 134.54 物 独連邦債30年 139.22 +0.98 138.24 物 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 2.861 -0.024 2.910 独連邦債5年物 2.501 -0.034 2.548 独連邦債10年 2.442 -0.043 2.491 物 独連邦債30年 2.384 -0.050 2.379 物 (ーからご覧ください)
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