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セブン銀、25年に国内ATM事業で経常収益1000億円 代替需要狙う

 6月24日、セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン銀行は、キャッシュレス化進展の中でもATM(現金自動預払機)ビジネスの伸長を見込んでいる。写真はセブン銀のロゴ。都内で2017年3月撮影(2022年 時事通信)

[東京 24日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン銀行は、キャッシュレス化進展の中でもATM(現金自動預払機)ビジネスの伸長を見込んでいる。ATMを高機能化し、他の金融機関などからの代替需要を取り込むことなどで、2025年には国内ATM事業で経常収益1000億円を計画している。

21年度末のセブン銀の国内ATM設置台数は2万6253台で、ここ10年間で1万台増加している。グループ内2万3212台に対し、グループ外は3041台。国内コンビニの出店が頭打ちとなる中、グループ外での設置を増やす方向にある。

松橋正明社長はロイターとのインタビューで「ATMの高機能化で新しい使い方ができる。ATMを減らしたいところ、運営の負担が重くなってきたところを代替していく」と述べ、まだ需要は増加するとの見方を示した。

全国にあるATMは17年度にピークを付け、19年度末はピーク比5600台減少の約19万台となっている。一方、全国ATMに占めるセブン銀のシェアは、12年度に10%に乗せ、現在は14%に達しているという。

ATMを基盤として、電子決済サービスへの現金チャージや国からの給付金の受け取り、マイナンバーカードの健康保険証利用の申し込みなどの機能を乗せ、サービスプラットフォームへと進化させている。今後も「社会課題や公共のデジタル化に対応していく」(松橋社長)という。

同社はコンビニ利用者の声に応える形で2001年4月に「アイワイバンク銀行」として設立、05年にセブン銀行に社名を変更した。セブンーイレブン全店へのATM設置の方針の下、出店拡大と足並みを揃えて成長してきた。単体経常収益の約90%はATM受入手数料となっている。

設立検討段階からかかわってきた松橋社長は「参入時にビジネスを根っから替えた。すべてデジタル化しており、かなりコストを下げたモデル」と話す。ATM内の現金を定期的に数えることなどを自動化しているほか、2つのシステムを同時に稼働させ、トラブル時にも停止しないようなシステム構築を行っているという。頻繁にアップデートを行うことを前提に1機種・1ベンダーで運営しており「24時間365日、ATMの状況を即座に把握する仕組みを苦労して作ってきた。そこが生命線で、顧客のために作り続けたことがノウハウ」と、同社の強みを明らかにした。

21年度の連結経常収益は1366億円。21―25年度までは第2の成長の具体化期間としており、25年度は1700億円を目標として掲げている。1000億円は国内ATMビジネス、700億円は海外や多角化事業を育てていく。

松橋社長は20日の株主総会で社長就任が正式に決まった。金融機関としては異例のエンジニア出身。セブン銀設立検討時からかかわっており「生みの苦しみから、やっと社会人になった。まだまだ育てられると思っている」と話している。

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