[上海 24日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は対ドルで小幅高。週間ベースで3週ぶりの上昇となる見通し。米景気後退に対する懸念でドルが売られた。
中国人民銀行(中央銀行)は、この日の基準値(中間値)を1ドル=6.7元に設定。前日基準値との比較で79ポイントの元高だった。
スポット市場のオンショア人民元は1ドル=6.6935元で取引を開始。中盤のレートは6.6957元と、前日終値比41ポイントの元高となっている。
この水準で夜間取引を終了すれば、週間ベースで0.32%高と、3週間ぶりの上昇となる。
一部の市場関係者は、米景気後退リスクが織り込まれつつあり、人民元の支援材料になっているが、国内の市場参加者は現時点で元高進行に賭けることに消極的だと指摘。
マッコーリの中国担当チーフエコノミストは「当社のグローバルチームは来年第2・四半期以降の米景気後退を予想している。世界的な景気後退が今年起きれば、中国指導部が経済成長目標の達成を断念する可能性がある」と述べた。
オンショア人民元とオフショア人民元のインプライドボラティリティーは低下しており、市場関係者が6月の経済指標で国内経済の回復ペースを見極めたいと考えていることを示唆している。
MUFG銀行の金融市場担当チーフアナリストは、企業の配当支払いに伴う季節的なドル需要で人民元の上値が重くなる可能性が高いとの見方を示した。
中盤のオフショア人民元は1ドル=6.694元。
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