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インタビュー:政策株の評価益7000億円に増加、売却考えられず=土井京都銀頭取

[東京 22日 ロイター] - 京都銀行8369.Tの土井伸宏頭取は、ロイターのインタビューで、4月以降の株高で政策保有株の評価益が7000億円に増えたことを明らかにした。政策保有株から得られる配当収入が大きな収入源であるため、今の低金利下では売却は考えられないと話した。保有株の巨額の評価益、高い自己資本比率などを強みに、積極的に企業支援を行う方針を示した。

任天堂7974.T、日本電産6594.T、京セラ6971.T、村田製作所6981.Tなど、今や世界的企業に成長した京都発祥の企業がベンチャーだったころから、京都銀は積極的に融資や出資を行ってきた。京都市の本店で21日に行ったインタビューで、土井頭取は「われわれとしても、こうした企業とつながりを深く持つことで創業当初からの強いパイプを維持したい」と政策株保有の意義を説明した。

簿価に対する配当利回りは8―9%程度だという。3月末の保有有価証券の評価益は5845億円と前期末比で158億円減っていた。

土井頭取は日銀の金融政策について、「金融機関にとっては、一般に言われる副作用や収益への圧力が相当大きい」と指摘。長短金利差で稼ぐのが銀行だが、「イールドカーブ・コントロールでそれがないようコントロールされている。そういう中では稼げない」と述べた。

<事業承継・廃業の相談が増加>

新型コロナウイルスの影響で訪日外国人観光客が急減し、京都経済も大打撃を受けている。土井頭取は「インバウンドが戻るにはあと2━3年はかかるだろう」と話した。

国内観光客の戻りには期待感を示した。「(観光関連の)器が大きくなり過ぎたので、ある程度小さくしないといけないかもしれないが、戦略や工夫次第では新しいビジネスが可能だ。再生のチャンスは他の都市よりはあると思う」と話した。

京都銀は6月、コロナサポートチームを立ち上げた。土井頭取は、事業承継や廃業の相談が増えていることに懸念を示し、地域のために「産業や会社をなくすのは避けなければならない」と指摘。廃業の場合でも、「できれば良い事業のまま誰かが買ってビッグビジネスにつなげるやり方、より良い方向になるやり方を考えるのがわれわれの仕事だ」と話した。

今年度の信用コストは50億円と見込む。これは19年度の3倍程度、直近5年平均の10倍程度に相当する。土井頭取は「(金融機関による積極融資で)今はとりあえず資金があるので(企業の)経営はつながる。その間に商売を戻さないといけないが、コロナが長引けば長引くほど厳しい」と述べた。

*カテゴリーを追加しました。

和田崇彦、木原麗花

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