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〔ポイント分析〕9月日銀短観、製造業の好況感増す 非製は頭打ち感
October 2, 2017 / 12:58 AM / in 2 months

〔ポイント分析〕9月日銀短観、製造業の好況感増す 非製は頭打ち感

[東京 2日 ロイター] - 日銀が2日発表した9月短観では、製造業の好況が一段と勢いを増した一方、非製造業は景況感や事業計画で頭打ち感が強い結果となった。全体に雇用人判断の不足感は一段と強まっている。生産性改善につながる設備投資は大企業で過去平均を上回る伸びを確保しているが、力強さには欠けたままだ。雇用不足感の強い中小非製造業ではソフトウエア投資は伸びているものの、投資額全体では非常に弱いものとなっている。

<景況感、製造業はしっかり改善、非製造業は横ばい>     

企業マインドは大企業製造業で6月調査比で5ポイントの大幅改善となった。鉄鋼や造船・重機等、金属などが悪化したほかは、全般に改善傾向。中堅・中小企業も堅調な改善を見せた。

2017年度のドル/円レートの想定が109.29円と、6月調査の108.31円から円安方向に修正された点も寄与したものとみられる。   他方で、大企業非製造業は横ばいにとどまった。小売りや運輸、宿泊・飲食サービスなどが悪化した。もっとも、中堅・中小の非製造業はそれぞれ1ポイントずつ改善。

先行きは製造業、非製造業の大企業・中小企業ともに、悪化を見通している。

<17年度設備投資、過去平均上回るが力強さ欠く>    

2017年度事業計画は、全規模全産業で売上高が前年度比2.2%の増収、経常利益が1.0%の減益見通し。いずれも前回より上方修正されたものの、増収減益見通しとなっている。経常利益については、大企業は増益見通しだが、中堅・中小企業は、人手不足に対応した人件費の増加も含めコスト増が影響した可能性もあり減益見込みとなっており、全体の足を引っ張っている。

その人手不足を表す雇用判断は、一段と不足感が強まっている。製造・非製造業問わず不足超過幅が拡大、特に中小企業非製造業では不足超過幅マイナス37、最悪だった90─91年のバブル期末期にかけて記録したマイナス47に近づく勢いとなっている。

人手不足に対応した生産性改善が急がれるもと、17年度設備投資計画は大企業全産業で同7.7%、製造業、非製造業ともに9月調査としては2000年代に入ってからの平均を上回っている。ただソフトウエア投資の伸びは大企業で4.5%増とさほど勢いが出ておらず、IT化の加速には力強さに欠ける。

他方で中小企業では製造業の伸びは高く、過去平均だけでなく直近4年間をも上回っているが、非製造業は相当弱く、過去平均にも及ばない状況。ソフトウエア投資額が前年度比22.3%と伸びている点は、生産性改善につながるものと期待できそうだ。

中川泉

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