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ルネサス再建案は1万2000人以上削減、大規模リストラ断行へ

5月26日、半導体大手ルネサスエレクトロニクスは、1万2000人以上の削減などを盛り込んだ経営再建策を銀行団に対して示していることが分かった。写真は2月撮影(2012年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 26日 ロイター] 業績が悪化している半導体大手ルネサスエレクトロニクス6723.Tは工場売却などによる全従業員の3割近い1万2000人以上の削減などを盛り込んだ経営再建策を銀行団に対して示していることが26日までに分かった。

赤字が解消できずに苦しむ同社が設立3年目にして大規模なリストラに踏み込む覚悟を決めた。

ルネサスは日立製作所6501.T、三菱電機6503.T、NEC6701.Tの3社が母体。3社の開発手法や生産技術が異なることなどを理由に工場の統廃合や人員削減を積極的に進められず、合理化が遅れていた。今回のリストラ費用などに必要な計1000億円超の第三者割当増資を親会社である同3社などに引き受けてもらう予定。ただNEC6701.Tなどが追加出資には否定的で、再建策が計画通りに実現するかは不透明だ。

複数の関係筋によると、人員削減案では赤字に陥っているシステムLSI(大規模集積回路)事業で主力拠点の鶴岡工場(山形県鶴岡市)の売却や子会社の切り離しを進めたい考え。薄型テレビやデジタルカメラなどに使われるシステムLSIを生産する鶴岡工場の従業員約1300人は売却先に移す。携帯電話向けシステムLSIなどを手掛ける子会社のルネサスモバイル(東京・千代田区)で約1800人、希望退職で約5000人の削減を計画する。システムLSI以外の半導体でも複数ある生産拠点の統廃合や自然減も見込む。

ルネサスは2012年3月期の最終損益が626億円の赤字(前の期は1150億円の赤字)で、2年連続の最終赤字を計上した。製品や顧客ごとに仕様が異なり、生産効率が悪いシステムLSIが業績悪化の主因で、薄型テレビなどの低迷による国内家電メーカーの業績不振でルネサスも工場の稼働率が低下、固定費の負担が重くのしかかっている。

以前からシステムLSI事業の縮小・切り離しは検討してきたが、今回の鶴岡工場の売却などを機に、ルネサスが世界シェア首位の自動車などを制御するマイコン事業への特化を加速したい考え。同社は早急に経営再建策をとりまとめ、7月までに公表する予定。

ルネサスは、03年4月に日立と三菱電機がシステムLSI事業を統合させて生まれたルネサステクノロジと、02年11月にNECが分社化したNECエレクトロニクスが10年4月に経営統合して発足。日立、三菱電機、NECの3社は計約1200億円の第三者割当増資を引き受け、ルネサスを誕生させた。

ルネサスは来週にも人員削減や工場の統廃合などのリストラ費用として1000億円超の増資引き受けを主要株主などに対して要請する。三菱電機の山西健一郎社長は21日の経営戦略説明会で、「(ルネサスから)何らかの要請が来た場合は親会社3社で検討したい」と語ったが、NECと日立は新たな金融支援に慎重な姿勢をとっており、3社の足並みはそろっておらず、交渉は難航が予想される。

(ロイターニュース 白木真紀、浦中大我)

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