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S&Pがポルトガルとギリシャの格付け引き下げ、一段の格下げも

 [リスボン/ニューヨーク/アテネ 29日 ロイター] 格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は29日、ポルトガルとギリシャの国債格付けを引き下げた。

 3月29日、スタンダード&プアーズは、ポルトガルとギリシャの国債格付けを引き下げた。写真はリスボンにあるベレンの塔に映し出されたポルトガル国旗。2009年11月撮影(2011年 ロイター/Jose Manuel Ribeiro)

 ポルトガルの外貨建て長期ソブリン格付けを1ノッチ引き下げ「BBBマイナス」とした。これはジャンク級(投機的等級)を1ノッチ上回る水準。見通しは「ネガティブ」とした。

 ギリシャの信用格付けは「BBプラス」から2ノッチ引き下げ、「BBマイナス」とした。S&Pはギリシャの財政状況が悪化すれば、さらに1─2ノッチ引き下げる可能性があると指摘した。 

 ポルトガルについてS&Pは「資本市場へのアクセスが困難になっていること、さらに、向こう数年間にかなりの外部資金必要になると予想されることを踏まえると、ポルトガルが(現行の金融安全網である)欧州金融安定ファシリティー(EFSF)、ひいては(将来的に常設される)欧州安定メカニズム(ESM)の支援を必要とする公算は大きいとみている」とした。

 他の格付け会社のポルトガルのソブリン格付けは、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが「A3」、フィッチが「Aマイナス」となっている。

 S&Pは24日にポルトガルの格付けを2ノッチ引き下げ、さらなる引き下げの可能性もあるとしていた。このため、アナリストはこの日の格下げは大方織り込み済みだったとしている。

 しかしこの日の格下げを受け、すでにユーロ導入後の最高水準に達していたポルトガル国債の利回りは一段と上昇し、10年債利回りは8.18%をつけた。

 S&Pはこの日の格下げを受け、ポルトガルのソブリン格付けをクレジットウオッチ・ネガティブから解除した。ただ、格付け見通しは「ネガティブ」を維持している。

 これについてS&Pは「マクロ経済環境がわれわれの現在の予想を超えて弱体化する可能性があること、また政局の混乱によりポルトガルの調整策の効果的な実施が阻まれ、無視できないほどの政策の遅延につながる可能性があるとの見方を反映している」とした。

 S&Pはギリシャについては「欧州連合(EU)/国際通貨基金(IMF)による支援プログラムが終了する2013年半ばまでに市場からの資金調達を再開するギリシャの計画がESMによって困難になり、このため同国の債務再編のリスクが増大するとみている」とした。

 また、ギリシャの財政状態について、歳入が滞る一方、税金徴収の改善に対する見通しは依然として不透明であることからリスクが高まっていると指摘。2011年の赤字削減目標の達成に向け追加策が必要との見方を示した。

 ただ「目標達成に向けた追加策により政治的、社会的な圧力がさらに増大し、その結果EU/IMFによる支援プログラムの条件の完全な順守に向けた政府の決意が阻害される恐れもある」とした。

 ギリシャのパパンドレウ首相は、S&Pによる格下げはギリシャ政府の努力を反映していないとの見解を表明。ギリシャ政府はできるだけ早い時期に債券市場からの資金調達を再開することを目標にしていると述べた。

 ギリシャのソブリン格付けについては、ムーディーズが今月、S&Pの格付けより1ノッチ低い「B1」に引き下げている。フィッチの格付けはS&Pよりも2ノッチ高い「BBプラス」。

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