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物価上昇の主因は円安でなく食料・エネルギーの高騰=浅川ADB総裁

 7月29日、アジア開発銀行(ADB)の浅川雅嗣総裁(写真)は、都内で会見し、アジア経済の4つのリスクとして中国経済の減速、感染症の新たな変異株、ロシアのウクライナ侵略に伴うエネルギー・食糧価格上昇と米欧の利上げを挙げた。写真は12日シドニーでの代表撮影(2022年/ロイター)

[東京 29日 ロイター] - アジア開発銀行(ADB)の浅川雅嗣総裁は29日、都内で会見し、為替円安は物価上昇の一因だが主因ではないとの見解を示した。ロシアのウクライナ侵攻による食料・エネルギーの高騰などが主因とした。ドル円は戦後、趨勢として一貫して円高方向に推移してきたが、今後はイベントごとに上下する「普通の通貨」になったとも述べた。

<金利差縮小なら円高も>

浅川総裁は欧米中銀の利上げと、日銀の金融緩和継続による金利差拡大と円安などについて記者から見解を求められた。

浅川氏は「今モノの値段がじわじわ上がっており、円安が理由とされているが、それは言い過ぎ。円安要因もあるが、円安でインフレ率を説明できるのは3割か2割。主因はコロナによるサプライチェーンの寸断やロシアのウクライナ侵攻による食糧やエネルギー価格の高騰」と説明した。

また「日米金利差(拡大)で円が安くなっているが、直近では円高になっている」と指摘。「長い目でみると日米金利差は拡大するばかりでなく縮小することもあり、金利差が為替レートに影響するなら円高要因だ」と述べた。

その上で「円は戦後360円から、趨勢として一貫して円高に進でんきたが、何かあれば上がったり下がったりする普通の通貨になった」と総括した。

<先進国利上げ、途上国に大きな影響>

アジア経済の4つのリスクとして中国経済の減速、コロナ感染症の新たな変異株、ロシアのウクライナ侵略に伴うエネルギー・食料価格上昇と米欧の利上げを挙げた。特に、米欧中銀が「アグレッシブに利上げしており、先進国が利上げすると途上国に大きな影響があるのが過去の経験」と警戒感を示した。

中国経済減速の負の影響については、米サブプライムショックと異なりある程度予期されている点が違うと指摘した。

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