[ニューヨーク 2日 ロイター] - 企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した、2月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は21万4000人増加した。
ロイターがまとめた市場予想は19万人増を上回った。市場混乱や世界景気鈍化への懸念が広がる中、雇用が堅調に伸びたことをうかがわせた。
1月分は当初の20万5000人増から19万3000人増に下方修正された。
ムーディーズ・アナリティクスの首席エコノミスト、マーク・ザンディ氏は記者団との電話会見で「依然として相当強い内容だ。雇用市場はとても健全だ」と指摘。雇用者数が増え続ければ、年央までに完全雇用を達成すると見通した。
ADPによると、懸念すべき兆候も存在する。
製造業雇用者数は9000人減と、過去5年間で2番目に大きな落ち込みとなった。金融部門は8000人増と、2015年8月以来の低水準だった。
米労働省は4日、2月の雇用統計を公表する。ロイターがまとめたエコノミスト予想は、非農業部門雇用者数が19万人増、失業率は横ばいの4.9%を見込む。
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