[東京 31日 ロイター] - 半導体試験装置などを手掛けるアドバンテストは31日、2023年3月期連結業績(国際会計基準)で、営業利益見通しを前年比48.2%増の1700億円で据え置いた。吉田芳明CEOは来年度について、地政学リスクや世界経済の減速で売り上げが「下がる覚悟はある程度必要」とする一方、受注残の状況からそれほど大きなマイナスにならないとの見方を示した。
今期の営業益見通しはIBESがまとめたアナリスト15人のコンセンサス予想の平均値1699億円と同水準。
売上高も同31.9%増の5500億円、純利益も同48.9%増の1300億円とする見通しを維持した。
半導体市場では、スマートフォンや民生向け需要が徐々に減速感を強める一方、車載や産業向けは引き続き高水準で推移。吉田CEOは製品によって供給過多と供給不足が混在し、投資計画も「まだらな状況が今後も続く」との見方を示した。
併せて発表した22年4─12月期は、営業利益が前年同期比59.4%増の1291億円だった。半導体の高性能化を背景に試験装置の需要が増加した。
前回未定としていた今期の年間配当予想は135円(前期実績は120円)とした。
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