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焦点:タリバンのアフガン制圧、SNSの有害コンテンツ対策に新課題

[16日 ロイター] - 反政府武装勢力タリバンによるアフガニスタン制圧は、有害なコンテンツ対策を巡り米国の交流サイト(SNS)大手に新たな課題を突き付けている。一部の政府がテロ組織と認定する団体をどのように扱うかについて明確な判断基準はなく、各社の対応にばらつきがある。

 反政府武装勢力タリバンによるアフガニスタン制圧は、有害なコンテンツ対策を巡り米国の交流サイト(SNS)大手に新たな課題を突き付けている。5月撮影(2021年 ロイター/DADO RUVIC)

最大手フェイスブック は16日、タリバンをテロ集団に指定し、同社プラットフォーム上でタリバンによる利用を禁止するほか、タリバンを支持するコンテンツを排除する方針を確認した。

ただ、報道によると、タリバンのメンバーはフェイスブック傘下の暗号化メッセージングアプリ「ワッツアップ」を使ってアフガン人と直接対話を続けているという。

フェイスブックの広報担当は、同社はアフガニスタンの状況を注視しており、ワッツアップはアフガン国内の制裁対象組織に関係があると判明したアカウントに対して行動を起こす構えで、アカウント削除が含まれる可能性があると説明した。

タリバンの広報官は、制圧を進める中、米ツイッター上で情報を発信し続けた。広報官は数十万人のフォロワーを持つ。

同社にタリバンによるプラットフォーム利用について問い合わせたところ、暴力的な組織と憎悪による行動を排除する同社ポリシーに言及したが、どのように線引きしているかとの質問には回答がなかった。ツイッターのルールは、テロや市民に対する暴力をあおる組織は利用を認めないと規定している。

タリバンの復権によって女性をはじめとする市民の言論の自由や人権が抑圧され、アフガニスタンが再び世界的なテロの温床になるとの懸念が強まっている。

タリバンの幹部らは平和的な国際関係を望んでいるとし、アフガン市民を守ると表明している。

<各国のテロ組織指定に準拠か>

SNS運営大手が今年、現職の国家首脳や権力組織に関して行った一連の決定は注目を集めた。トランプ前米大統領の支持者などによる議事堂襲撃事件に対応した同氏のアカウント停止や、ミャンマーでクーデーターを起こした国軍に関する利用制限などだ。

フェイスブックはミャンマーでヘイトスピーチに対策を講じていないとして長らく批判を受けてきた。クーデター発生によってSNSの投稿がインターネット以外の行動に波及するリスクが高まったほか、同国での人権侵害の歴史を踏まえ、プラットフォームからの国軍排除に踏み切ったと説明している。

大手SNSはその政治的・経済的影響力の大きさから、主要国の議員や規制当局の批判の的となってきた。一方、SNS運営各社は、利用を制限する個人・団体を決める際、多くのケースで各国のテロ組織などの指定や国際的な認定に準拠してきた。

ただ、各社の対応にはばらつきがある。

アルファベット傘下ユーチューブはタリバンに関する利用禁止や制限があるかとの問いに対してコメントを控えたが、暴力的な犯罪組織を排除する同社のルール適用については、各国政府の海外テロ組織(FTO)指定を基準にしていると説明した。

その上で、米国務省のFTOのリストにはタリバンが入っていないと指摘。米国はタリバンをFTOではなく特別指定グローバルテロリストとし、米国内の資産凍結や米国人による協力禁止の対象としている。

さらに、大半の国は現時点で、タリバンと外交関係を結ぶ意向を示していないが、タリバンが国内の統制を強めれば、国際舞台での立場にも変化が表れる可能性がある。

エジンバラ大学で南アジアの安全保障を専門にするモハメッド・シナン・シエク教授は「タリバンはある程度、国際関係のレベルで受け入れられている」と指摘。中国と米国がそれぞれタリバンと協議を開いてきたことを理由に挙げた。この事実が認識されるようになれば、ツイッターやフェイスブックなどの企業がタリバンを危険組織として排除するかどうかを主観的に判断することが難しくなると語った。

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