[東京 14日 ロイター] - 富士通6702.Tの田中達也社長は13日、ロイターなどとの共同インタビューで、2017年4─6月期に理化学研究所(理研)と共同で「想定外を想定する人工知能(AI)」を研究テーマとする連携センターを立ち上げる計画を明らかにした。
シミュレーション技術とAI技術とを融合させ、将来予測に役立てる。ヘルスケアやモノづくり、社会インフラ、セキュリティなどに応用していく。
理研の革新知能研究センターと共同で設立する。詳細については「協議中」として明らかにしなかった。同社はAIを強化する方針を掲げており、2018年度までに1000億円強投資する計画。専任者も2018年に1500人(現在700人)に増やし、2020年度までにグローバルでAI関連売上高累計3200億円を目指す。
AIとともにセキュリティ分野も強化する。2019年度までに「セキュリティマイスター」を1万人(現在1500人)に増やすほか、同分野で1000億円程度の投資も実施。こうした施策により、現在1500億円規模のセキュリティ関連の売上高を2019年度に倍増させる。
一方、パソコン事業で戦略的提携を決めた中国レノボ・グループ(聯想集団)0992.HKとの交渉状況については「年度内にまとめるように進めている」ことを明らかにした。「基本的なところは(意見が)ずれているとは思っていない」と強調したが、詳しい言及は避けた。
志田義寧
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