[上海 12日 ロイター] - 中国の電子商取引(EC)最大手アリババ・グループBABA.Nの馬雲(ジャック・マー)会長は、中国のIT企業の多くで見られる長時間労働は若い世代にとって「大きな恩恵だ」と述べ、超過勤務に理解を示した。無料メッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」の同社アカウントに、従業員向けメッセージとして投稿した。
会長は、IT業界でみられる「朝9時から夜9時まで、週6日働く」長時間労働の慣習について、「個人的にはこのように働けるのはとても恵まれていると思う」と擁護。「多くの企業や労働者は、このスケジュールで働く機会はない。若いときにこんな風に仕事しなければ、一体いつ働くのか」とつづった。
また会長は、「この世界では誰もが成功やより良い生活、尊敬を手に入れることを望んでいる。他人より多くの時間やエネルギーを注がなければ望むような成功は得られない」と主張。その上で、IT業界でも失業者や、倒産などに直面している企業があると指摘し、「彼らに比べれば恵まれているし、(1日12時間働くのを)後悔しておらず、変えるつもりはない」と述べた。
英語教師だった馬会長は1999年にアリババを創業した。会長や創業当時の従業員は、長時間労働が当たり前だったという。
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