[11日 ロイター] - 米アルファベット傘下のグーグルは11日、同社の眼鏡型端末の最新版で、多言語の会話をリアルタイムで翻訳してくれる試作品を開発者会議「グーグルI/O」で動画を通じてお披露目した。正式な発表日程は明らかにしていない。
英語と中国語(標準語)、スペイン語、米国手話に対応するという。外見はごく普通の眼鏡だが、拡張現実(AR)機能を備える。同社はカメラ機能がないのかは確認しなかった。端末の名称は未定。
グーグルは12年の同会議で眼鏡型端末「グーグル・グラス」を初めて公開。ただ、内蔵カメラを巡ってプライバシー上の懸念を生じさせたほか、デザインへの評価も低かった。
グーグルの製品管理責任者のエディー・チャン氏は今回、端末の翻訳機能を「世界に向けた字幕」と紹介。「われわれは言葉の壁を壊す技術に取り組んでいる。『グーグル翻訳』の研究と、それを眼鏡に応用する努力に何年も費やしてきた」と述べた。
開発会議では来年に導入するタブレット端末や、今年末頃に販売する腕時計型端末も部分的に紹介。こうした端末で先行する米アップルに追いつく意欲を明確にした。
調査会社IDCによると、グーグルの端末事業は依然として規模が小さく、スマートフォン端末は世界市場シェアが1%に満たない。
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