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コラム

コラム:グーグルの親会社アルファベット、新規事業が「お荷物」化

[サンフランシスコ 30日 ロイター BREAKINGVIEWS] - グーグルの親会社アルファベットGOOGL.Oが長い目で打ち出したさまざまな新規事業が、少なくとも短期的には経営の「お荷物」となりつつある。目先は足を引っ張る要素となりつつある。同社業績はライバルよりも一段と苦戦を強いられ、第2・四半期の売上高は前年同期比で2%減った。対照的にフェイスブックFB.Oは増収を確保した。

 7月30日、グーグルの親会社アルファベットが長い目で打ち出したさまざまな新規事業が、少なくとも短期的には経営の「お荷物」となりつつある。2018年9月5日、チューリヒの事務所で撮影(2020年 ロイター/Arnd WIegmann)

新型コロナウイルスの感染防止策として世界各地で実施されたロックダウン(封鎖)によって企業などが広告支出を大幅に圧縮し、グーグルを直撃。傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」を含めた広告収入は8%減の300億ドルとなった。

フェイスブックも立場は同じだったが、第2・四半期の売上高を何とか11%伸ばし、しかもそのほとんどを広告収入で稼ぎ出した。ヘイトスピーチを巡るザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の対応への不満に起因する広告ボイコットが始まったのは7月なので、その影響が出てくるのは第3・四半期以降だろう。

今年になってナスダック100指数の中で、他の大手ITの株価が堅調に推移しているのに、アルファベットとフェイスブックは低調だ。過去4年前後で見れば、アルファベットの株価はフェイスブックをアウトパフォームしてきた。これは、フェイスブックが個人情報流出や米国の選挙に介入するための政治広告を許容していた問題に悩まされ続けたことによる。それでもフェイスブックの増収率は総じて維持された半面、グーグルはこの1年で、アマゾンとの広告獲得競争激化という逆風が強まっている。

一方、アルファベットの中核事業が試練に直面するのに伴って、多方面にわたる新規事業がより脚光を浴びるようになった。具体的には、自動運転車開発のウェイモや光ファイバー事業、気球を使ったネット接続を手掛けるルーンなどだ。これらの事業は第2・四半期に1億4800万ドルの売上高とともに、11億ドルの営業赤字を計上した。グーグルの収入76億ドルの15%を食いつぶした形で、決してばかにならない金額だ。

こうした新規事業は、主に共同創業者であるラリー・ページ氏とセルゲイ・ブリン氏が関心を向けた分野という面が大きい。現在の最高経営責任者(CEO)はサンダー・ピチャイ氏だが、2人は依然として複数議決権付き株式の保有を通じてアルファベットをコントロールしている。

新規事業に規律を植え付ける方法は色々ある。例えば英紙フィナンシャル・タイムズによると、3月にはウェイモが外部から20億ドル余りの出資を受けた。これは自動運転技術開発のコストを分散化する上で有効だろう。

しかし足元ではまた、光ファイバー事業のグーグル・ファイバーが4年間を無為に過ごした後、初めてのプロジェクトを発表するという事態が起きた。増収率が一貫して20%台半ばにあった時代のアルファベットなら、そんなことをする余裕もあっただろう。だが現在の状況では、もはや投資家が堪忍袋の緒を切りかねないような「贅沢」でしかない。

●背景となるニュース

*グーグルの親会社アルファベットが30日発表した第2・四半期売上高は前年同期比2%減の383億ドルだった。1株利益は14.21ドルから10.13ドルに減少。アナリスト予想は373億ドルと8.21ドルだった。

*フェイスブックが同日発表した第2・四半期売上高は11%増の187億ドル。そのうち広告収入が183億ドルを占めた。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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