February 6, 2019 / 5:41 PM / in 7 months

独シーメンスと仏アルストムの鉄道事業統合計画、欧州委が却下

[ブリュッセル/ロンドン/モントリオール 6日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は6日、独シーメンス(SIEGn.DE)と仏アルストム(ALSO.PA)の鉄道事業統合計画を競争を阻害し、消費者に不利益をもたらす恐れがあるとして却下した。

 2月6日、欧州連合の執行機関、欧州委員会は、独シーメンスと仏アルストムの鉄道事業統合計画について、競争を阻害し消費者に不利益をもたらす恐れがあるとして却下した。チューリヒで1月撮影(2019年 ロイター/ARND WIEGMANN)

欧州委の決定を受けてアルストムとカナダの鉄道・航空機大手ボンバルディア(BBDb.TO)が合併協議を開始するとの観測が浮上、両社の株価はこの日の取引で上昇した。

シーメンスとアルストムは、国際舞台で中国国有・中国中車(CRRC)(601766.SS)と対抗できるよう、双方の鉄道事業を統合させようとし、独仏政府も支持していた。

欧州委員会のベステアー委員(競争政策担当)は、欧州鉄道業界の競争を守るために両社の計画を阻止したと説明。「十分な是正措置がなければ、この統合計画は、乗客の安全を守る鉄道信号システムや、次世代高速鉄道車両の価格上昇につながる」と指摘した。

ボンバルディアは、欧州鉄道市場の健全性と競争が著しく阻害される事態を回避できたとして、欧州委の決定を歓迎した。シーメンスとアルストムの計画が実現した場合、世界第2位の鉄道会社が誕生し、その規模はボンバルディアの約2倍となっていた。

ボンバルディアはトロント市場でこの日の取引を6.2%高で終了。アルストムはパリ市場で4%高で引けた。

オルタコープのアナリスト、クリス・マレー氏は、シーメンスとアルストムの鉄道事業統合計画が頓挫したことで、ボンバルディアは合併などの戦略を検討する上で「より好ましい選択肢」を得たと指摘。「結局のところ、業界再編の必要性は消えていない」とした。

欧州委の決定を受けてベレンバーグは顧客向けノートで、アルストムが代替策として、ベルリンに拠点があるボンバルディアの輸送部門との事業統合を模索する可能性があると指摘。「欧州の高速鉄道・信号機市場でのシェアが低いため、シーメンスとアルストムの統合よりも反トラスト法(独占禁止法)当局の承認を得る可能性が高いと考える」としている。

ベレンバーグはアルストムの投資判断を「バイ」に引き上げ、目標株価を新たに42ユーロに設定した。

フランスの当局者を含む関係筋はロイターに対し、アルストムとボンバルディアの合併の方が当局からの抵抗が少ないだろうと認めた。ただ、1人の関係筋はフランスでの資産売却が条件となる可能性を指摘した。

ボンバルディアは文書で「われわれの株主に最大の価値を創造するための機会を引き続き模索する」と表明。

アルストムの広報担当者は「ルールが変わらない限り、欧州での(鉄道事業)再編を見通すのは難しい」との見方を示した。

*内容を追加しました。

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