[ロンドン 16日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は16日、西側諸国が世界支配を達成し、ロシアを解体しようとする試みは成功しないと強調した。
政府閣僚向けのテレビ演説で、もしロシアが撤退すると西側諸国が考えているならば、それはロシアという国を理解していないと主張。ウクライナの中立化、非軍事化、非ナチ化について話し合う用意があるとする一方、ロシアは依然として軍事作戦の目標を達成すると述べ、それは「計画通りに進行している」とした。
また「予見可能な将来、キエフの親ナチ政権が大量破壊兵器を手に入れることは可能であり、その標的はもちろんロシアだっただろう」と語った。プーチン氏は民主的に選出されたウクライナ政権について一貫して「ネオナチ」と呼んでいる。
さらに「いわゆる集団的な西側諸国による偽善的な発言や今日の行動の背景には敵意のある地政学的な目的がある。西側諸国は力強く主権的なロシアを望んでいないだけだ」とした。
西側諸国による制裁を巡っては、現在の課題に対応するための十分な財源があると強調。制裁によって引き起こされた新たな現実に適応していくとしたほか、インフラ向け融資の増額を指示し、経済の構造改革が必要だとした上で、インフレと失業率が上昇しているため、子どもがいる家庭への支援と社会保障費の増額を確約した。
西側諸国がロシアの事実上のデフォルト(債務不履行)を宣言したが、紛争は西側諸国が制裁を科すための口実にすぎなかったとし、「西側諸国は、ロシア経済全体とロシア国民全員に打撃を与えることが目的であることを隠そうともしない」と非難した。
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