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ANA、グリーン燃料活用で50年の脱炭素化実現 戦略公表

8月1日 ANAホールディングスは1日、2050年度の温室効果ガス排出実質ゼロの実現に向けた戦略を発表した。2020年10月、羽田空港で撮影。(2022年 ロイター/Issei Kato)

[東京 1日 ロイター] - ANAホールディングスは1日、2050年度の温室効果ガス排出実質ゼロの実現に向けた戦略を発表した。航空燃料の低炭素化を中心に据えた。このほか、航空混雑緩和や経路最適化、燃費効率の高い運航方式なども活用して二酸化炭素(CO2)を削減する。

世界で脱炭素化が進む中、CO2排出量の多い航空機は「飛び恥」とも呼ばれ、航空業界には厳しい目が向けられている。日本政府は30年に訪日観光客6000万人の目標も掲げており、環境対策を講じなければ輸送量拡大とともにCO2が増えるのは必至。ANAはカーボンニュートラル実現への戦略を示すことで投資を呼び込むだけでなく、ステークホルダーに理解を深めてもらい、持続的な事業運営を図る。

航空燃料の低炭素化には廃食油や植物など持続可能な原料から製造できる航空燃料(SAF)を活用する。SAFは機体やインフラはそのままで通常の燃料に混ぜて使うことができる。ANAは30年に消費燃料の10%以上をSAFに切り替え、50年にはほぼ全量を低炭素化する予定。

航空燃料の使用量を削減する運航上の改善にも取り組む。なるべく短い飛行経路を選ぶほか、空港混雑時の無駄な上空待機時間を減らすため国土交通省と連携して航空管制システムの高度化を進める。燃費効率を意識した飛行計画を策定するなど運航も工夫する。大気中のCO2を回収・吸収して貯留・固定化することで大気中のCO2を除去する「ネガティブエミッション技術」も活用する。

30年度までは一時的に排出権取引制度を使うが、50年度では同制度に依存せずカーボンニュートラルを目指す。SAFとネガティブ・エミッション技術を活用した戦略実行のため、グリーンボンドによる資金調達も計画する。発行額の枠は社債市場動向を見ながら今後策定する。

水素航空機や電動航空機の導入は現時点では戦略に含まない。実現性がまだ不透明なため。グループチーフ・サスティナビリティ・オフィサーの宮田千夏子・上級執行役員は、導入にはインフラ整備が必要なほか、「ビジネスモデル、輸送旅客人数を含め、まだ課題がある」と指摘。選択肢として模索は続けて技術進展に注視し、「しかるべくタイミングで戦略にしっかり盛り込む」とした。

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